「日本古来の伝統行事」とされているものの大半は、実は成立してから日の浅いものだったりします。
恵方巻、お雑煮はおろか、宮中行事まで…。伝統的な風景・慣習と言うのは、何らかの意図をもって後世の人間があたかも昔から存在するかのように作り替えたものが多いようです。
では、少なくとも明治以前の日本の風景・慣習はどこに描かれているのでしょうか?
皮肉にも、明治時代に多数来日したお雇い外国人の日記にその多くは記されています。さらに、彼らの慧眼はその風習・風景が遠からず日本から失われるであろうことも予知していました。
では、明治維新がもたらした本当のものはなんだったのでしょうか。
軽薄な「美しい日本」のまやかしを見抜き、安易なナショナリズムに陥る罠から逃れるためにも、読まれるべき一冊です。