オピニオンリーダー インタビュー

2018.04.21
Vol.001

リニューアル記念企画
多摩地域のオピニオンリーダーインタビュー
株式会社立飛ホールディングス代表取締役社長 村山 正道

TEXT BY 石原 靖之

タチヒビーチの誕生で、ビーチスポーツも盛んに

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2017年には立川にビーチが出現しました。

同じくモノレール「立飛駅」前に、2017年に清水国明氏がプロデュースした「タチヒビーチ」もオープンしました。これは清水国明氏とお酒を飲んでいて、清水氏が千葉県印西市に出店しようとしているのを聞き、直接、立川がいいよと話し立川に持ってきたんです(笑)。駅前の6500㎡の敷地の半分に厚さ30㎝、1200tの砂を入れ、ビーチを作りました。ビーチチェアに寝て身体を焼いたり、手ぶらで来てBBQなどが楽しめたりできます。

若い世帯や土日のファミリー層の利用を考えていましたが、22時まで営業しているので、想定外で、会社帰りに飲みに来る人も増えています(笑)。

ここはビーチスポーツの開催地としても注目されています。

ラモス瑠偉さんが進めるビーチサッカーや、ビーチバレー、ビーチフラッグ、ビーチテニスというのもあります。すでに試合会場にもなり、大会も行われています。もう少し砂を入れ、この地をビーチスポーツの聖地にしていく計画です。

2020年にはいよいよ「みどり街区」、「GREEN SPRINGS」がオープン

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ホテル、オフィス街、ホール、温泉、プール。さまざまな情報に「GREEN SPRINGS」への期待が高まっています。

ありがとうございます。「みどり地区」が開発されるともっと立川のイメージが変わります。「今日予定ないね。だったら今日は立川に行こう。『GREEN SPRINGS』に行こう。ついでにららぽーとにも行こう。」という流れを作っていきたいです。

約3.9haの敷地に、対角に走る直線約400mの緑と水辺の道と広場を囲んで、ホテル、ホール、オフィスビル、商業施設など9棟のビルを建て、立川や多摩地域の未来、そして街区開発の新しいカタチを指し示すプロジェクトです。

日本にはいろんな街区開発のプロジェクトがありますが、「GREEN SPRINGS」はオフィス街を単に作るのではありません。地域の可能性を見出すプロジェクトです。そのため、さまざまな分野の100人を超える一流の専門家が関わっています。こんなに多数の専門家が関わるプロジェクトはありません。

スタッフには後でこうしておけば良かったとか言わないように、できる限りのものは挑戦しろ、世界から視察がくるレベルにしろ、と言っています。

ホテルのターゲットは、国内外の富裕層です。客室はすべて50㎡以上でバルコニーを配し滞在型のホテルを目指します。ここを拠点にして、奥多摩やあきる野、御岳山や高尾山、さらに武蔵野など多摩地域各地へ出かけていただく、拠点となるようなホテルをイメージしています。

オーナーズルームも作ります。広いバルコニーからは立川や多摩地域の街並みや緑、遠くには富士山も見えます。最上階にはルーフトップバーも作ります。

さらに11階に60mの温水プール、10階に温泉スパ施設を作ります。1400m掘って温泉も出ましたので、絶景の景色や夜景を見ながら温泉やプールを楽しんでいただけます。

多くの観光客が滞在し、西に少し行くと奥多摩や秋川渓谷、東に行けば23区オフィス街というロケーションを楽しむ――立川は多摩地域ではなく、東京の真ん中という視点で見ています。

2500人規模の音楽ホール、世界水準の施設

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ホールもできるんですね。

「TACHIHI STAGE GARDEN」と名付けたホールは、回遊しながら屋上に上がっていくヨーロッパでも1つしかない構造で、ホールの上にはカフェも作ります。

ホールの屋上のカフェから街区全体が見渡せ、今までなかった緑と空の景色が楽しめます。東のクラッシックで有名なサントリーホール、西のさまざまな音楽が楽しめるTACHIHI STAGE GARDENといわれるようなホールにしていけたらいいですよね。

イメージは若者の集まるホール。ビッグアーティストのブッキングは2年前からはじまるので、すでにアーティストのブッキングも進められています。

こけら落としの日程も2020年4月24日に決まりました。
さらに6棟のビルには合計41店の飲食店などが入ります。日本初進出の店も入る予定です。

2020年に立川はブレイクする 人があふれる活気のある街になる

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最後に立川と多摩の未来像をお願いします。どんな街、エリアになると思われていますか?

立川はいろんな交通が交わっているところだからあちこちへ出かけるのにちょうどいいのです。立川の人口は、今、18万2000人ぐらい。それに対して立川駅の乗降客は乗り換え含めて52~53万人。およそ3倍。人が行き交じる場所にあります。

そこに今まで話したように、ホテル、温泉、プール、ホール、ショップができる。さらにより機能的なオフィスエリアも生まれます。今の計画では「GREEN SPRINGS」は2020年2月に竣工予定。4月、5月と順次営業が始まります。ホールの登場で人の流れも数万人規模で変わります。

国内外の富裕層が長期滞在して多摩地域の観光の拠点にする。2020年に立川はブレイクする街になります。ここ5年、10年で劇的に変わります。「みどり地区」の土地を3年前に取得した時から、世界に情報を発信できる街づくりを考えていました。大相撲立川立飛場所を開催したのも、2020年のオリンピックの時に巡業を行って、世界の人々にこの立川の地で大相撲を見ていただきたいから。

アリーナ立川立飛も、2020年の対応を考えて作ったのです。当社は2020年をゴールと思っていません。そこはスタート。その先を見て次に花開く種を一生懸命に蒔いています。立川市の中心地に大規模・好立地の不動産という社会資本財を持つ会社であるからこそ、立飛ホールディングスは、立川に関わるすべてのみなさまが誇れる街にしたいです。多摩地域をいつまでも元気で魅力あふれるエリアにしたい――そのために、地域で汗をかき、地域で一番愛される企業を目指して参りたいと思います。

実は今、また飛行機を作っています※プロフィール参照。立川飛行機の財政基盤を作った、「赤とんぼ」という愛称を持つ名機「九五式一型練習機」です。

当時の設計図を元に8分の7サイズで、まず3機作ります。アメリカに持っていって実証実験をして、日本の許認可を取る予定です。

8分の7モデルは軽量化でき、宙返りができたり、100mあると離陸できたり、120mあると着陸もできます。

多くの人は旅に出てどこから来たのと聞かれると「東京」と答える人が多いですね――ぜひ多摩の空にもう一度、赤とんぼを飛ばして、どこから来たのと聞かれて「立川」「多摩地域」と自慢できる街やエリアにしたいですね。

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株式会社立飛ホールディングス

〒190-8680 東京都立川市栄町六丁目1番地 立飛ビル3号館

立飛ホールディングスの前身は大正13年に月島に設立された「石川島飛行機製作所」。1940年(昭和15年)に工場を立川に移転し、「立川飛行機」に社名変更。かつては約50機種1万機弱の飛行機(「赤とんぼ」「隼」等)を製造し、在籍社員数約4万2000人と国内トップクラスの規模を誇る企業だった。
しかし、戦後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に飛行機の製造に関する一切の活動を禁止され、広大な工場敷地も接収された。その後、1977(昭和52年)に全面返還され、主に不動産賃貸業を展開してきた。そして、平成23年1月にグループ内上場2社(新立川航空機株式会社、立飛企業株式会社)を非公開にして、同年7月に立飛ホールディングに再編。所有する土地は、立川市の真ん中に位置した約98万㎡。立川市にとっても多摩地域にとってもその開発は長く注目されてきた。
2020年竣工で「GREEEN SPRINGS」というひとつの街区をつくるプロジェクトを発表。

詳しくはhttps://www.tachihi.co.jp