京王線調布駅からバスで約15分、中央道・調布ICからも程近く、周辺に武蔵野の森公園や調布飛行場があるエリアに調布航空宇宙センターは位置しています。ここは、JAXAの中で航空技術の研究を推進する唯一の拠点となっています。
航空から宇宙まで、将来に向けた新しい技術を創り出すための基礎的な研究や、試験・解析のための共通的な技術基盤の向上に努め日本の航空技術の未来を支えています。
この展示室ではその一端を“見て、体験して”知ることができます。
我が国の航空機開発は外国の技術を導入することから始まりました。時にライセンス生産を行い、時に外国から技術者を招聘しながら様々な技術を習得し、日本独自の技術開発を実現しています。航空機開発には最先端の理論だけでなく、それを実現する広範な工業力と技術の蓄積が不可欠です
調布航空宇宙センターには、航空技術部門や研究開発部門があり、先進的な航空科学技術の確立や、長期的な視野に立った先進的な宇宙・航空分野の基礎・基盤技術の研究開発を行っています。
中でも注目は、JAXAが目指す超音速旅客機SST(スーパーソニックトランスポート)です。その速さはこちらを見比べてもらえば一目瞭然。
新幹線の速さ・・・・・・・・・時速約300km/h
ジェット旅客機の速さ・・・時速約960km/h
音の速さ・・・・・・・・・時速約1,200km/h = マッハ1
そしてなんと、
SSTの速さ・・・・・・・・・・・時速約1,900km/h = マッハ1.6
これだけの速さを実現するには様々な問題があり、その主なものは「空気抵抗」と「衝撃波」です。「空気抵抗」を減らすためには「ワープ翼」と呼ばれる翼にねじれを付けたり、胴体の太さを滑らかに変化させたりしています。その実験機「NEXST-1」の実物が展示されています。
また「衝撃波」を小さくする実験機は「D‐SEND#2」です。その5分の1の模型と翼の一部も、ここに展示されています。
ド、ドーンという凄まじい音の衝撃波(ソニックブーム)をいかに小さくするかが研究されていて、この分野において日本は最先端の研究を続けています。
私たちの身近な場所にある調布航空宇宙センターでは、今後の私たちの将来を一変させるかも知れない優れた技術の研究開発に挑戦し続けています。
その一端が垣間見られる展示室で、ぜひこの挑戦を体感して「航空機並びに宇宙へ繋がる未来」を感じてみてください。
※データは2024年4月1日に更新しています。
調布航空宇宙センター
所在地/東京都調布市深大寺東町7-44-1
電話番号/0422-40-3000
開館時間/10:00~17:00
休館日/土・日・祝日、年末年始(12/29~1/3)
URL/https://fanfun.jaxa.jp/visit/chofu/
2022/08/09