JR八王子駅南口から徒歩6分ほどの子安公園のすぐ近くに、今年4月にオープンした駄菓子屋さんがあります。
店名は「Yottette(よってって)」。可愛い暖簾と外壁のイラストが目印のお店です。
平日の夕方に立ち寄ると、子供たちが絶えず出入りしては、悩みながらお菓子の品定めをしています。いつの時代も、駄菓子は子供達の心をときめかす存在です。
しかし、このYottetteはただ駄菓子を売るだけの駄菓子屋さんではなく、実は随所でSDGsアクションを行い、誰もが集える居場所を提供するなど独自の店舗運営を行なっています。
Yottetteを運営しているのは、「まほうのほうき」という、ボランタリー活動を行っている団体で、この駄菓子屋を拠点として子供の居場所の提供、子供服のリユース促進、困窮家庭への食料配布などを行なっています。
代表の沼﨑道子さんに案内されて駄菓子屋の奥へ入っていくと、6畳位の和室の中央に大きなテーブルが置かれ、壁の本棚には子供用の本が並び、部屋の一角には手作りの玩具等が沢山置かれていて思わず「ここは学童保育所ですか?」と思ってしまうほどのスペースが広がっています。子供たちにとって居心地の良さそうな空間が現れました。
「ここは駄菓子を買った子供たちが上がって、お菓子を食べたり遊んだり、近所のおうちで遊ぶようにリラックスしてもらう場所なんです」と沼﨑さん。
「特に条件や年齢制限等は作らず、子どもからお年寄りまで利用したい方が利用する場所にしています」と話してくれました。“様々な人が集える場所”というのがYottetteの真の姿なのです。
このコミュニティスペースは、不定期に講師を招いてワークショップや英会話教室の開催、高齢者の方が集う日等、様々な集まりの場として活用されています。さらに高齢者の方で「まだまだ社会の役に立ちたい」とボランティア活動の希望者がいたら、駄菓子屋さんの店番をしてもらうなど、シルバー世代がポシティブになれるチャンスも作っているそうです。
なお、Yottetteは現在、13名のボランティアの皆さんが、日毎に交代でお手伝いをしています。
さらに子供服のリユース活動は、駄菓子を買いに来たお客さんが「子供のサイズアウトの服を持ってきました!」と、リユース品を持ち寄ってくれています。
集められたリユース品は、毎月第3日曜日にJR八王子駅南口で開催される“八王子南口マルシェ”にて、ほとんど1着100円で提供しています。
また、毎月第1土曜日の午後には事前予約制のフードパントリー(食料配布)を開催し、個人や企業、店舗から寄贈された食料品を、必要とする家庭へ配布しています。毎月平均10世帯前後の利用があります。
駄菓子屋からコミュニティスペースに入る際に段差があり、そこに踏み台が置いてあるのですが、その踏み台は、間伐材を有効利用しているとのことでした。よくよく店内を見渡してみると、駄菓子屋のカウンターにも間伐材が用いられています。
「自分も参加している、NPO法人小津倶楽部のメンバーが作ってくれました。小津産の木で作ってもらっています。」と沼﨑さん。
そのクオリティの高さは市販品と変わらないほど!店内のあちこちで地球にやさしい取り組みがなされています。
「これからも実現したい事が沢山あります。イベントやワークショップを、地域の学生さんや他の団体さんとコラボレーションしたり、皆さんが喜んでくださる事に取り組んでいきます!」と楽しそうに話す沼﨑さん。今後もYottetteからどんなサプライズが飛び出してくるのか目が離せません!
是非、お近くにお越しの際にはYottetteに「寄ってって」みませんか?
●●●DATA
Yottette(よってって)
所在地/〒192-1904 東京都八王子市子安町4-28-7
電話番号/080-1086-9485
URL/https://www.mahouno-houki.com/
営業日時/火・木曜:14:00~19:00/水・金曜:14:00~17:00/土曜:12:00~17:00
休日/日・月曜日
その他/子供服リユース品譲渡会は毎月第3日曜日に「八王子南口マルシェ」にて9:00~17:00(雨天中止)
パントリー(食料配布)は毎月第1土曜日13:00~16:00(事前予約制)
※家庭で不要になった子供服や、企業・店舗・家庭の余剰食料品の提供も随時受け付けています。
2022/11/01