癒しと季節を楽しむ、東京西エリア 青梅線・五日市線の旅

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脈々と続く日本の伝統 冬のイベント特集

脈々と続く日本の伝統 冬のイベント特集
2018/11/21

東京にある、日本文化に触れる
青梅線・五日市線沿線は古くより、山梨と江戸とを結ぶ街道が横断する地域として、多くの人々が行き交い栄えました。東京とは思えないほどの豊かな自然に囲まれ、文豪・吉川英治や日本画家・川合玉堂などが居を構えるなど、数多くの文化人からも愛されたエリア。今もここで暮らす人々は、古くから続く伝統や文化を守り、豊かな暮らしを送っています。
この冬、東京の奥座敷である青梅線・五日市線エリアの歴史や文化に、ぜひ触れてみませんか。

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武蔵五日市 Musashi-Itukaichi

1月1日〜1月31日[武蔵五日市七福神めぐり]

 あきる野市西部の東西約5kmに点在する5ケ寺と2地蔵堂をめぐります。推奨コースは約10km、歩いて3時間ほどですべての七福神をめぐることができます。

 元旦から3日間はJR武蔵五日市駅前にブースが設けられ、マップの配布や公式色紙を販売。色紙に御朱印をいただいて1年のご利益を祈念することができます。また主催の武蔵五日市七福神実行委員会のスタッフが武蔵五日市駅や各寺・地蔵堂に常駐し、甘酒などをふるまいます。

 五日市地区の五日市ひろばには休憩所を設け、お茶や味噌汁のふるまいも。夢見札や日めくりカレンダーなども販売されます。

  • 干支がデザインされた日めくりカレンダーは例年大人気。

  • 武蔵五日市駅前の特設ブースでは公式色紙が販売されます。

武蔵五日市七福神めぐり

あきる野市内の5ケ寺、2地蔵堂 開催時間:9:00〜16:00 ※特設ブースの設置、各種ふるまいは元旦から3日間のみ ※色紙1枚300円、御朱印は1ケ所につき200円 ☎042-596-0904(正光寺)
https://www.facebook.com/musashiitsukaichi7/

マップは12月頃から各寺・地蔵堂、JR武蔵五日市駅前の五日市観光案内所、あきる野市役所などで配布予定。

青梅 Ome
東青梅 Higashi-Ome
宮ノ平 Miyanohira

通年[青梅七福神めぐり]

左が2019年藍染御朱印帖 (大判サイズ)、右が青梅格子御朱印帖(A5サイズ)

 青梅市内に点在し、歩きでも1日で参拝できる7ケ寺をめぐります。

 1980年元旦から始まったもので、景観の良い古刹が七福神の寺院として選ばれています。通年で参拝でき、元旦からの三が日は多くの初詣客でにぎわいます。

 2018年からは青梅市内の藍染工房・壺草苑とのコラボレーションで、藍染御朱印帖を制作し限定販売。大変好評だったため、2019年新年も新たに限定各100冊を制作し、元旦から各寺で取り扱いが始まります。

青梅七福神めぐり

青梅市内の7ケ寺 参拝時間:8:00~17:00頃
☎0428-74-5411(聞修院)、0428-22-5476(玉泉寺)
http://ome7.tokyo/

マップはHPからダウンロード可能。JR青梅駅前の青梅観光案内所でも配布しています。

青梅七福神めぐり① 聞修院

本尊は善光寺阿弥陀三尊(阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩)。本尊立像(青梅市指定文化財)は、北条氏直(1562~91)が納めたといわれています。

 長命、富貴、与宝、種々の病の平癒の神でもあり、人々の安全と健康を守る神とされる寿老人が奉安されています。

  • 境内は、ニホンカモシカやニホンジカなど野生生物が数多く生息する手つかずの自然に囲まれています。

青梅七福神めぐり② 延命寺

境内は1369(応安2)年の創建以来火災にあうことなく、650年の歴史が克明に伝えられています。境内には木造の五重塔もあります。

 延命寺には「招福大黒」と呼ばれる三面大黒の掛け軸が秘仏として伝わっています。憤怒の形相の摩訶伽羅天(大黒天)で、元旦から1月15日まで開帳されます。

本堂格の天井画は見もの。地元の日本画家、前田杉谷(さんこく)を中心とし43人の日本画家らにより、花鳥風月、三十六歌仙など269枚の天井画が描かれています。

青梅七福神めぐり③ 宗建寺

 宗建寺では毘沙門天が本尊として祀られています。また本尊とは別に弘法大師・空海が製作したと伝わる毘沙門天が秘仏として奉安され、元旦から1月31日まで開帳されます。

弁財天を祀る妙音殿の参道(階段)登り口にある丸型の庚申塔。

江戸中期、縞問屋に生まれた青梅を代表する文化人の一人、根岸典則の墓。都指定旧跡とされています。

江戸中期に青梅の裏宿という地域に住んでいた義人、裏宿七兵衛の墓。

青梅七福神めぐり④ 玉泉寺

 1318年の創建当時は多摩川の南岸にあり、本堂東南の弁天池小島に弁財天を祀ったのが寺の始まりとされています。

  • 正応元年(1288)年造立で、阿弥陀三尊種子を刻む青石塔婆。青梅市の有形文化財に指定されています。

  • 本堂襖に描かれた「松竹梅」。青梅在住の水墨画家、白浪画伯の代表作です。

青梅七福神めぐり⑤ 清宝院

 商売繁盛の神様として信仰されている恵比寿尊。明治初年に奉納された清宝院の恵比寿尊は、江戸時代から深川木場関係者に信仰されていたものです。

  • 額は八王子の名彫刻家、後藤巳之助の作品。「成田山」の書は江戸末期の名筆家、巻菱湖の高弟萩原秋厳の作品です。

  • 多摩川の河原、通称半兵衛河原で子どもが拾い上げた半兵衛大黒天。縁あって清宝院に奉納されました。

青梅七福神めぐり⑥ 地蔵院

 地蔵菩薩を本尊とする地蔵院。古くから本尊脇に布袋尊が安置されていましたが、現在は布袋堂に移されています。

  • 6mの段丘崖の中腹に横穴を掘って引水している地蔵院横井戸(不尽の泉)。

  • 樹齢300年といわれる宝珠梅。境内の中でも最も古いといわれ、青梅市天然記念物に指定されています。

青梅七福神めぐり⑦ 明白院

 永禄10(1567)年開創で本尊は勝軍地蔵菩薩。境内開山堂内にて、長寿の神様といわれる福禄寿を祀っています。

  • 安土桃山時代の形式を残す山門。青梅市重要文化財に指定されています。

  • 山門を入って左手にある、米俵をかついだ狸の石像「生福の狸」。

青梅 Ome

1月12日(荒天中止)[青梅だるま市]

 冬の風物詩「青梅だるま市」は、地元青梅はもとより遠方から縁起物の「だるま」を買い求める人々でにぎわいます。

 起源は古く、文禄5(1596)年頃に始まった織物を主とした物々交換の市「六斎市(ろくさいいち)」とも、嘉吉元(1441)年頃に開かれた市とも伝えられています。かつては産業の中心だった養蚕の繁栄を祈り、米粉を繭の形にした団子「まゆ玉」が売られていましたが、約180年前からだるまも売られるようになりました。

 昭和20年代の終わりごろにはまゆ玉は姿を消しましたが、だるま市は青梅だるま市保存会によって引き継がれています。曜日にかかわらず毎年1月12日に開催されます。

青梅だるま市

JR青梅駅から徒歩すぐ 旧青梅街道(住江町交差点~市民会館前交差点) お焚き上げは住吉神社前で受け付け ※13:00〜21:00(予定)は一般車両通行止め 開催時間:13:30〜20:00(予定)
☎0428-20-0011(青梅観光案内所)

青梅 Ome

2月15日〜3月31日[津雲邸 ひな祭り展]

 青梅出身の政治家・津雲國利が昭和9年に完成させた「昭和の名建築」といわれる邸宅で、江戸時代の雛人形、雛道具、御所人形など700点以上が展示されます。

 展示品の一つ「初参(ういざん)人形」は皇族や公家子女、能役者や狂言師の子弟が初めて参内したときに天皇から下賜されるもの。同館所蔵の2体はどちらも明治初期、同じ作者による一対とされ、2体揃っているのは同館だけだそうです。

 有職(ゆうそく)雛は江戸後期から末期、平安時代からの公家の風俗をもとに忠実に制作されたものです。

 そのほか、江戸末期から明治初期に高位の公家に伝えられた「立雛」、大名家に下賜された「御所人形」なども展示されます。「稀代のコレクター」ともいわれた津雲國利の貴重なコレクションは必見です。

精巧に作られた雛道具のミニチュア。嫁入り道具をお披露目する代わりとして、その雛型をしつらえたと伝わっています。

  • 江戸末期から明治初期に高位の公家に伝えられたとされる立雛。

  • 江戸時代享保年間に京都で創始された「御所人形」。大名が京都の禁裏や公家に挨拶の目録を送った際、その返礼に使用されたといわれています。

津雲邸 ひな祭り展

JR青梅駅から徒歩約6分
入館料:企画展(ひな祭り展含む)は一般500円(大学・高校生含む)、小・中学生200円 通常展は大人300円、大学・高校生200円(小・中学生は無料) 開館時間:10:00〜16:00 月〜木曜定休(祝日は営業、定休日でも団体10人以上の場合は事前に予約すれば観覧可能)
☎0428-27-1260
http://www.tukumo-tei.com/index.html

武蔵五日市 Musashi-Itukaichi
武蔵増戸 Musashi-Masuko

2月9日〜3月10日[秋川渓谷 雛めぐり]

 個人宅や商店に伝わる大切な雛人形やつるし雛、地域の子どもたちが作ったお雛様などが、商店街を中心とした店舗や公共施設に飾られます。雛人形などを展示している店舗には目印となるオリジナル吊るし旗を掲出します。

 主催は五日市地区の活性化を目指して活動している「五日市活性化戦略委員会」。商店などに展示したお雛様を通じて、地域内外から訪れた人とのコミュニケーションの場を広げ、各店の魅力を知ってもらうことを目的にしています。

 期間中は、地域内に設置されたスタンプ3つを集めて応募すると、抽選で景品が当たるスタンプラリーを実施。エリア内2カ所では記念撮影用の特製顔出しパネルも設置されます。

秋川渓谷 雛めぐり

JR武蔵五日市駅から小中野地区までの檜原街道沿い周辺、および武蔵増戸駅周辺
開催時間:展示している店舗等の営業時間内
☎042-558-1111(あきる野市環境経済部商工振興課)

マップは2月上旬から、JR武蔵五日市駅前の五日市観光案内所や各店舗などで配布予定。

御嶽 Mitake

3月下旬[武蔵御嶽神社 元服式]

 中世武将から崇敬を受けてきた武蔵御嶽神社で、今春中学校を卒業する男女の成長を祝います。

 参加者は中世武家の装束である直垂を着用。拝殿にて宮司が祝詞をあげ、参加者に侍烏帽子を授けます。その後、参加者と家族が神前に玉串を奉奠するなど、中世の成人の儀式を執り行います。着替えたあとは宿坊に移動し、家族ごとに祝い膳を囲みます。

 元服式とは、もとは中世日本の武家社会で男子の成人を祝う行事として執り行われてきました。その儀式を再現する形で、御岳登山鉄道が2016年度から実施しています。
(掲載している画像は2018年3月に実施した元服式の様子)

武蔵御嶽神社 元服式

JR御嶽駅からケーブル下行きバスで終点下車、約5分歩いて滝本駅からケーブルカーに乗り御岳山駅へ、御岳山駅にて受付、その後武蔵御嶽神社まで徒歩約25分 会場:武蔵御嶽神社
参加費:参加者本人は1万2000円(着付け代、玉串料、記念撮影費、祝い膳代)付き添い家族は一人4000円(祝い膳代) ※付添い家族以外の見学は不可。開催日時は12月中旬に決定し、1月下旬から参加者を募集予定。決まり次第、HPなどに掲載。
☎0428-78-8121(御岳登山鉄道 年中無休 9:00〜17:00)
https://www.mitaketozan.co.jp/

御嶽 Mitake

12月16日(日)
BBQのプロが本物のノウハウを伝授 冬の初級BBQ[検定]

冬のアドベンチャー!スポット

開催時間:11:00〜15:00 (受付10:30)
会場:駅前山小屋 A-Yard JR御嶽駅から徒歩約2分
定員:30人(要予約・先着順)
※高校生以上 参加費 10,800円(検定料・講習料・テキスト代・保険料・ステーキ等の試食有)
お申し込み、お問い合わせ: bbq.kentei@gmail.com (金子宛)

講師:日本バーベキュー協会会長 下城 民夫さん

日本で唯一のバーベキューマスター。アメリカでのBBQ世界大会に日本チーム「BBQ SHOGUN」ピットマスターとして多数出場。アメリカ最大のBBQソサエティのKCBS(Kansas BBQ Society)のメンバーでBBQコンテストの審査員の資格保持。テレビ、ラジオなどメディアにも多数出演。

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