【国分寺市】実物の車両に乗って運転席にも座れる「新幹線資料館」

新幹線の歴史を大きく変えた!当時最速の286km/hを記録
道路沿いに、ドーンと鎮座する新幹線車両。奥が「ひかりプラザ」の建物

その車両は国立駅を北側へ徒歩7~8分ほどの国分寺市ひかりプラザ北側に設置されています。新幹線の試験電車951形は、平成3年(1991年)12月7日、現在の公益財団法人鉄道総合技術研究所から国分寺市に無償譲渡されました。

新幹線発展の歴史がわかるパネルや模型が展示できるように車両を改修し、新幹線資料館として開設しました。

車両を正面からもじっくり観察できます

E4系の座席を設置し、各種展示も実施

この新幹線・951形の車両は、昭和44年(1969年)に試験車両として2両(2両で1ユニット)製作されたもので、250km/h運転走行の技術開発車両でした。このモデル車両を用い、大阪第一運転所に配置し、高速運転に対する各種の貴重なデータを得ました。

 

昭和47年(1972年)2月24日に、山陽新幹線(西明石~姫路間)で、当時の電車による世界最高記録286km/hを達成。使用された台車はバネ下重量を特別に軽くするために、車輪を中空軸としてディスクをはね上げた「DT9012」という台車を用意しました。この技術が評価され「機会学会賞」に輝きました。

こちらも当時そのままの運転席。自由に座れます

計機、レバーやスイッチなどもそのまま

新幹線の発展につながる各種研究に関する展示も

昭和な街並みが再現されている鉄道模型。スイッチで操縦できます

なお、1910年代の蒸気機関車の時代から、東京~大阪間の所要時間の移り変わりはこのように記録されています。

1910年代:蒸気機関車=11時間55分

1950年代:電気機関車「特急つばめ」=7時間30分

1960年代:特急電車「こだま」=6時間30分

1970年代:新幹線「ひかり」=3時間10分

1980年代:新幹線「のぞみ」=2時間30分 

(現在に至る)

昭和54年(1979年)、この車両は鉄道総合研究所に運び込まれ、現在の新型車両開発の基礎となる試験研究に使用されてきました。

その後、昭和62年(1987年)に国鉄がJRになった際の「鉄道総合研究所5周年記念事業」のひとつとして、新幹線ゆかりの地である「国分寺市」に譲渡され、現在も市が管理を行っています。

 

車両内には自由に乗車でき、運転席に座ることもできます。座先シートも設置され、腰をかけるとちょっとした旅行気分も味わえます。貴重な展示品やパネルを見て鉄道の歴史が学べ、鉄道模型も陳列され、ボタン操作で動かすこともできます。

 

かつて当時の世界最高速度を記録した歴史的に貴重な車両に乗り込み、新幹線の歴史を是非体感してみて下さい。

 

 

 

●●●DATA

新幹線資料館

所在地/東京都国分寺市光町1丁目46-8

電話番号/042-573-4370

営業時間/9:00~17:00

定休日/第2、第4月曜日(祝日の場合はその翌日)

入館料/無料

URL/https://www.city.kokubunji.tokyo.jp/machi/midokoro/1023848/1024005.html

2021/10/13

いいね! 3