【府中市】バランスの良い品ぞろえで本と人の新しい出会いを提供「マルジナリア書店」

【府中市】バランスの良い品ぞろえで本と人の新しい出会いを提供「マルジナリア書店」
ゆっくり流れる時間の中で余白に語りかける! 町の本屋さん

大型書店に押されて町の本屋さんが少なくなっていく……そのような厳しい現実の中、2021年1月に開店した書店があります。JR南武線と京王線が交差する分倍河原駅。その改札口の目の前のビル3階に位置するマルジナリア書店。

足を踏み入れると、正面の大きい窓が目に飛び込んできます。開放感にあふれとても明るい空間。広さ14坪の店内に約3000冊の書籍が並びます。

白を基調とした明るく爽やかな店内

改札を出て正面のビル3階

マルジナリア書店は出版社「よはく舎」が経営する書店。代表の小林えみさんは長く編集者をしており、これまでにブックフェスなどで書籍を販売してきました。そんな中、より読者とのつながりを大切にしたいという思いから、書店を持つことを考えたそうです。

府中は小林さんの地元であり、駅前のこの立地の良さにも惹かれ開店を決めたとのこと。店名は、社名の「よはく」への書き込みという意味から「マルジナリア」としたそうです。

府中や多摩地区に縁の書籍コーナー

店内に並ぶ書籍は小林さんのセンスで選ばれたもの。セレクトの基準は「良さが際立っている」ことだそうですが、押し付けない空気を大切にすることも忘れません。

例えば絵本。今流行っているものや、古典的に息の長いものなど、それぞれ特性があるものをバランス良くそろえています。そうすることで新しい発見につながると考えているそうです。

書籍の配置にも気を配り、子供向けは低層書架に置く工夫も。年配者向けに歴史小説も取り揃えていますが、そのすぐ下に10代向けの書籍を並べることで、お孫さんを連れて一緒に本が選べるようにと、それぞれの視線を考慮した配置を心がけています。こうした気配りで、書籍に出迎えられる心地よさが感じられます。

絵本は小さい子供の目線の高さに陳列

「14歳」をキーワードに関連書籍が並ぶコーナーも

見晴らしが良く晴れれば富士山が見えるカフェスペースでは、ピロシキ、ケーキやパンそしてドーナツ(夏季休み)がいただけます。どれも近隣のお店から取り寄せていて、地域連携が考慮されています。

分倍河原駅を見下ろすカフェスペース

特色ある品ぞろえの書籍を提供する書店でありながら、「町の本屋さん」としての役割も担いたいとの思いから、今後の活動にも構想を膨らませた結果、6月12日(土)に多和田葉子著「犬婿入り」をテーマ本にした読書会の開催も決まりました。

小林さんは「この書店で紹介しているものから新しい出会いを楽しんでもらえると嬉しい」と話してくれました。

店頭の看板では日替わりでオススメの1冊を紹介

棚差しや平積みなどを効果的に織り交ぜ、ディスプレイにも工夫が

 

●●●DATA

マルジナリア書店

所在地/〒183-0021 府中市片町2-21-9ハートワンプラザ3階

営業時間/11:15~21:00

定休日/定休日なし   

電話番号/080-7416-8910

URL/https://yorunoyohaku.com/

Twitter/https://twitter.com/marginaliabs

Instagram/https://www.instagram.com/marginaliabs/?hl=ja

 

2021/06/11

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