久米川駅から徒歩2分。商店街の一画にある50年ほど前に造られた建物に、昔ながらの面影を残す看板が目印の「久米川駅前名店街」があります。
その入口をくぐってすぐのところにあるのが生花店「hanaha(ハナハ)」。老舗の花屋さんです。
学生時代はロンドンの音楽学校に留学し、ドラムを学んでいたという店主の本間直紀さん。
帰国後しばらくして、両親が営む生花店を引継ぐことに。そして2016年に店名を「hanaha」と改め、新しいスタートを切ることとなりました。
同時に、ネットやメディアを活用して、店舗情報を発信していくべく経営革新を進めます。
2018年10月には、オンラインショップ「100本のバラ専門店」を立ち上げ、現在は日本中の人たちの『一生の思い出』としてバラの花束を届けています。
店舗外の活動として、有名ホテルのウエディングブーケや著名人へ贈る花束の制作も手掛けています。その他、アーティスト撮影用の花材や各種式典・イベント会場の装飾なども請け負うなどその活動は多方面に及んでいます。
また、新宿伊勢丹の「丹青会」には、2期連続で出店し、2022年2月より正式に㈱三越伊勢丹と契約を結び、伊勢丹限定ラッピング仕様にて販売を開始することになりました。
そんな本間さんにとって「hanaha(ハナハ)」は、作業場であり拠点となる何より大切な場所です。
現在は、両親と直紀さんの3人でお店を切り盛りしています。
この建物ができた時から続いているこの生花店は、父・義広さんが店員として務めたのち店主となり、守り続けてきたお店です。世代を超えて今も変わらず地元の人たちに愛されています。
「hanaha(ハナハ)」の店名には、漢字で表現するなら「花葉」、そして英字の文字列が「ハハハ!」と、笑ったように見えることの2つの意味が隠されています。
その名の通り気さくでとても明るいご家族です。
店頭には「鮮度のいい花しか置きたくない!」というこだわりから、その時期に花もち・咲き姿ともにベストな花を厳選して置いています。
日常に欠かせない仏花もそのひとつ。「hanaha(ハナハ)」の花束は鮮度の高い花のみで作られているので、「長持ちする」と評判です。600円という価格も魅力的!
過去には「仏壇にはこの店の花を供えてほしい」と、遺言を残してくださった方もいるそうです。
3月のおススメは「アルストロメリア」。やわらかな色彩の花びらに包まれた花弁の縞模様がアクセントになっています。
花言葉は「旅立ち・未来へのあこがれ・幸福の日々」。卒業や転機を迎えるあの人に、これからの活躍を応援する気持ちを届けてくれます。
いつ、どんな時にもらっても嬉しいのは「バラ」。
たくさんの種類があるバラですが、その花言葉は色によっても変わります。ピンクのバラには「しとやか」「可愛い人」などの意味があるようです。
贈答用の花束・アレンジメントは、お客様の目的に合わせて一番ベストなタイミングで美しい状態となるよう、水分量や気温を考慮し調整して制作します。
なので、贈るお相手の人柄・場所・時間・シチュエーションなど、できるだけ詳細を伝えると良いそうです。
最後に本間さんに「自宅で切り花を長持ちさせるポイント」を伺いました。
「茎をストローだと思ってください。痛んだり詰まったりしていたら水を吸うことができません。家に着いたらまず花瓶に移す前に水の中で茎を1~2㎝切って、その後何日かして変色してきた部分をまた少し切る。そうすると長持ちしますよ」と、わかりやすく教えてくださいました。ぜひ実践したいですね。
店舗の内装は、「地元の人たちに今までと変わらず気軽に立ち寄ってほしい」という想いからあまり手を加えず、親しみやすいままとなっています。
メディアを駆使する一方、昔ながらの情緒を残す生花店、これぞまさに「二刀流」ですね。
●●●DATA
hanaha(ハナハ)
住所/東京都東村山市栄町2-21-8 第一徳田ビル1階
Instagram/@hanaha_kumegawa
Facebook/@hanaha.kumegawa
TEL/042-394-1587
営業時間/10:00〜19:00
定休日/第三水曜日
その他/オンラインショップ「100本のバラ専門店」はこちらから。
2022/03/08