昭和53年に全国初の町営動物公園として開園した羽村市動物公園。ここには哺乳類、鳥類など合わせて60種以上の動物が飼育されています。動物とふれあえる「なかよし動物園」が人気で、キリンやシマウマなどアフリカの動物が悠々と闊歩する「サバンナ園」も来園者を楽しませています。
園内はとてもコンパクトで、お年寄りや子供でも気軽にひと回りできます。小さな動物が多いため、子どもたちが親しみをもって動物たちに近寄れるのも特徴です。芝生広場にある遊具もゆっくり動くので、こちらも小さな子どもに人気です。また園内各所に「童話ランド」の看板があり、童話の一場面が大きく描かれています。
入口からまっすぐに伸びるさくら並木や池のほとりの竹林は散策にぴったりで、こちらは大人におすすめです。
令和4年4月より日野自動車がネーミングライツ・パートナーとなり「ヒノトントンZOO」の愛称がつきました。新しい一歩を踏み出したアットホームな雰囲気が魅力の動物公園です。
3月末から4月にかけて、羽村市は花であふれます。「はむら花と水のまつり」と称して、さくらまつり・チューリップまつりと花の祭りが続き、人々の目を楽しませてくれます。
時期を同じくして、市内の神社でも春祭りが行われます。羽村の天王祭とも呼ばれるこの祭りは、八雲神社(稲荷神社に合祀)、阿蘇神社、神明神社、玉川神社が神輿や山車を出して氏子域内を巡行します。神輿や山車はどの神社のものも、長い年月を経て受け継がれている味わい深いものです。
これらの年代ものの神輿を惜しげもなく多摩川に担ぎ込むのが、八雲神社です。元々天王祭は8月の祭りで、あまりの暑さに川に飛び込んだことがきっかけと言われています。
会場となるのは多摩川の河口から上流約54kmにある「羽村取水堰」付近。
大勢の見物人が待ち構える中、まず子ども神輿が姿をみせます。掛け声も勇ましく川へ入ると、そのまま浅瀬を行き来します。その後大人神輿が到着すると、肩まで水につかり何度も練って気勢をあげながら川を渡ります。祭りの最大の見せ場といえましょう。
江戸時代に建設された羽村の堰を舞台に繰り広げられる歴史豊かな春の祭りは、地域にとって欠かせない風物詩のひとつです。
写真提供:茂垣貴子
●DATA
[データ]
開催時期/4月第2土曜・日曜
住所/東京都羽村市羽東3-8-32 羽村の堰
ホームページ/
http://hamura-kankou.org/
アクセス/JR青梅線羽村駅から徒歩10分