小平市の地図を見ると複数の鉄道が走り、7つの駅があることがわかります。
鷹の台駅や小川駅がある西武国分寺線は、明治27年に川越鉄道として国分寺と東村山間を汽車が走り始め、その後川越まで線路が伸びました。川越は織物の市場町として栄えていたので、産物を東京へ運ぶため甲武鉄道(後の中央線)へつなぐ鉄道として作られたのでしょう。
昭和3年に国分寺と萩山間に開通した多摩湖鉄道。当時建設中だった村山貯水池(多摩湖)はいずれ観光客を呼ぶことになるだろうとの見込みからできた路線です。その後西武遊園地や西武球場が完成し、その見込みは大きく開花しました。この沿線には学園都市構想から一橋大学が移転し、キャンパス近くには一橋学園駅もできました。
小平駅と花小金井駅がある西武新宿線の開通には大正12年に起きた関東大震災が大きく関係しています。大震災後都心から郊外へ引っ越す人が増えたため、昭和2年高田馬場と東村山を結ぶ村山線(後の西武新宿線)が開通したのです。
産業や観光そして災害と様々なきっかけで鉄道が走る小平市です。
八雲祭。小平神明宮の末社、八雲神社の祭礼です。健速須佐雄命(たけはやすさのおのみこと)を祀っています。悪疫退散・人命救済の御神徳をお持ちで、今世界中が求めている神様ではないでしょうか。4月末の二日間に宵宮祭と神幸祭が行われます。
青梅街道沿いと境内には奉納されたたくさんの提灯が掲げられて祭りの雰囲気を高めています。
一日目の宵宮には神様を神輿に移す神事を行い祭りが始まり、万灯が行列をなして神社に集まり賑わいをみせます。
そして日が変わり二日目は神幸祭。お先祓いの大太鼓のドーンドーンというお腹に響く音に導かれながら神輿が御仮屋を回り、各所で神事を行いながら氏子地域を練り歩きます。
令和5年は4月29日(土)の一日のみとなり、万灯行列は中止です。神輿は台車に積んでの渡御になり、JA小平前を出発し一日かけて八か所の御仮屋を回って神社へ戻ります。
来年こそは従来通りに開催できることを祈ります。
写真提供:茂垣貴子
●DATA
[データ]
開催時期/4月第4週の土日
住所/東京都小平市小川町1-2573
ホームページ/
https://kodaira-shinmeigu.jp/index.html
アクセス/西武拝島線「東大和市駅」徒歩18分