御岳山は標高が929mあり、涼風さわやかな別天地。ケーブルカーを降りて2分ほど歩くと、全国でも珍しいレンゲショウマの群生地があります。その富士峰園地は広さが約3万平方メールあり、約5万株もが自生しています。
レンゲショウマは太平洋側の山地の落葉林内に生えるキンポウゲ科の多年草。まん丸い蕾が開くと、薄紫色の可憐な花が咲きます。下向きでうつむき加減に咲くその姿は気品があり、まさに「森の妖精」のよう。富士峰園地では7月下旬からポツポツと咲き初め、8月上旬から中旬にかけて見頃を迎えます。園地内の斜面には散策路が整備されているので、ゆっくり歩きながら鑑賞してみては。
毎年レンゲショウマまつり(2022年は7月16日~9月11日)が開かれ、期間中は薪神楽、昆虫観察会、天空忍者修行、フォトコンテストなど様々なイベントが催されます(コロナ禍の状況によりイベント中止や内容変更あり)。
富士峰園地内の斜面を登って尾根に出ると、神秘の力が宿るパワースポット「産安社(うぶやすしゃ)」があります。この神社には縁結び、長寿、安産の神様が祀られており、良縁、夫婦円満、子宝、安産、長寿のご利益があるとか。子授け檜、夫婦杉(めおとすぎ)、安産杉という3本の御神木があり、それぞれが神秘のパワーにあふれています。
産安社から山道を10分ほど下ると御岳ビジターセンターに到着。さらに10分ほど歩くと樹齢千年といわれる「神代ケヤキ」があります。御師住宅や土産物屋を経て石段を登ってゆくと、武蔵御嶽神社が鎮座する標高929mの御岳山山頂に到着します。
夏の御岳山はレンゲショウマだけでなく、ヤマユリやシュウカイドウも見られます。神社の手前を左に折れてロックガーデンまで足を延ばせば、そこは山野草の宝庫。苔むした岩の間を清流が流れ、路傍にはヤマジノホトトギス、タマガワホトトギス、イワタバコ、タマアジサイ、フシグロセンノウなど、山野草の花がたくさん見られます。
●DATA
住所/東京都青梅市御岳山17
入園料/無料
アクセス/JR御嶽駅からケーブル下行きバスで終点下車。さらに滝本駅からケーブルカーで御岳山駅下車。徒歩約2分で富士峰園地へ到着
ホームページ/http://mitakesan.com/rengeshoma/index.html