約20万株のカタクリが可憐に咲き誇る
【さやま花多来里の郷(瑞穂町)】

早春の野山を薄紫色に彩る花、カタクリ。細長い花びらを大きく広げて下向きに咲く姿は可憐で、そよ風に揺られる姿はまるでバレリーナが舞っているように見えます。

咲き誇るかたくり
春の日差しを浴びて一斉に咲き誇ります

カタクリは春先にいち早く花を咲かせ、他の植物が生い茂る頃には成長をやめて葉や茎を枯らし、翌年の春まで休眠してしまう「スプリング・エフェメラル」の一つです。地上に姿を現す期間は4~5週間程度。その儚さから「春の妖精」ともいわれています。

コブシの根本に咲くかたくり
ハクモクレンの木の根元に咲くカタクリ

瑞穂町にある「さやま花多来里の郷」は都内随一のカタクリの群生地。3000㎡の斜面一面に約20万株のカタクリが3月中旬~4月上旬にかけて咲き誇ります。かつてこの場所は宮﨑家の所有地で、先代のご主人、宮﨑栄蔵さんが1975年頃、畳一枚分のカタクリ群生地を見つけて、その可憐な姿に魅了され、下草刈り等の手入れを続けて20万株の群生地にしました。

園路が整備されている
園路が整備され、近くでカタクリを観察することができます

2011年に瑞穂町の所有となり、公園として整備されて一般公開されています。園内には散策用の園路が設けられ、再生木材を使用した観賞デッキ「宮﨑テラス」も設置されて、群生地を一望することができます。さやま花多来里の郷では、数万株に1株といわれている「幻の白いカタクリ」が園路近くに花を咲かせることも。花の時期になるとカメラを手にした人たちで賑わいます。

斜面を覆い尽くすかたくり
斜面を覆いつくすように咲く姿は絶景です

3月~5月にはカタクリ以外に、コブシ、ヤマザクラ、ウワミズザクラ、ムラサキハナナ、チゴユリ、ミツバツツジ、ヤマツツジなど、多くの花が見られます。

幻の白いかたくり
数万株に1株といわれる幻の白いカタクリ

●DATA
さやま花多来里の郷(さやまかたくりのさと)
所在地/東京都西多摩郡瑞穂町駒形富士山243-1
花の時期/3月中旬~4月上旬 ※気象条件等により前後します
入園料/無料
アクセス/JR八高線「箱根ヶ崎駅」から徒歩約10分
駐車場/有り(無料)
ホームページ/瑞穂町

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