田んぼを埋め尽くす色鮮やかなチューリップ
【根がらみ前水田(羽村市)】

桜の名所、羽村堰。ソメイヨシノの花びらが散り、玉川上水の水面をピンク色に染める頃、多摩川の土手を上流に向かってのんびり10分ほど歩いていくと、色鮮やかな原色の世界が目に飛び込んできます。ここは「根がらみ前水田」。60種類、約35万本のチューリップが赤、白、黄色と咲き誇り、色鮮やかなじゅうたんとなって一面を埋め尽くしているのです

35万本のチューリップ
田んぼを埋め尽くす35万本のチューリップ

「田んぼになぜ、こんな沢山のチューリップが?」と驚く方も多いのですが、実はこの場所は、「花いっぱい運動」で市内各所に植えるチューリップの球根を取るための田んぼでした。それが口コミでいつしか花の名所として知られるようになり、開花時期には遠方からも多くの人が訪れるようになりました。

チューリップと鯉のぼり
チューリップの上を鯉のぼりが元気よく泳ぎます(羽村市観光協会提供)

ここのチューリップは市民、企業、農家、行政が協働で栽培しています。5月に掘り取った球根を、稲刈り後に地域の子どもたちや市民ボランティアらが植え付け、大切に育てて開花を迎えるのです。

じゅうたんが敷き詰められたよう
赤や黄色の色鮮やかなじゅうたんが敷き詰められたよう

「根がらみ前水田」は多摩川の大正土手を下りた右手にあり、対岸には羽村草花丘陵が横たわっています。チューリップが咲く頃は、ちょうど“山笑う”季節。丘陵が淡いピンク色や若草色に染まり、一日ごとに緑の色が濃くなっていきます。丘陵の緑と多摩川の澄んだ流れ、そして田んぼに咲くチューリップ。付近の景色と一体となったチューリップ畑の景観は、ここにしかない“癒やしの絶景”といえるでしょう。

丘陵の緑と一体となった景色
丘陵の緑と一体となった景色が楽しめます

開花時期には「はむら花と水のまつり」が開かれ、後期の「チューリップまつり」にはチューリップ畑に展望台が設置され、地上3メートルの高さから圧巻の景色を望むことができます。模擬店も出るほか、まつり期間中の金曜~日曜には足湯体験も楽しめます。

チューリップ
チューリップはトルコ原産の花。花言葉は「博愛」「思いやり」など

●DATA
根がらみ前水田 チューリップ(羽村市)
花の時期/4月上旬~中旬 ※「はむら花と水のまつり2023/後期チューリップまつり」4/10~4/20
入場料/無料
アクセス/JR羽村駅西口から徒歩約20分
駐車場/有り(有料)
ホームページ/はむら花と水のまつり2023 羽村市公式サイト 羽村市観光協会

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