近年、本場のBBQスタイルを求める人が増えている青梅・五日市線沿線。自然に恵まれたアウトドアスポットの他にも、広大な農地が広がるこのエリアは、食材の宝庫でもあります。BBQを知り尽くした地元の人たちは今、こんなBBQを楽しんでいます。
青梅で生まれ育った金子さんは、幼い頃から家族でのBBQやキャンプが身近な存在だったと言います。学生時代には、その経験からサークルなどでBBQを仕切ることが多かったそう。そんな中、いつものBBQではなく、何か新しいBBQをしたいと思い立ち、「バーベキューインストラクター」の資格取得を目指したそうです。
資格取得のためにBBQの基礎を学ぶ中で、「BBQの概念が180度変わった」と話す金子さん。食材の選び方、焼き方などのテクニックと同時に、「BBQの盛り上げ方」を身につけたと言います。
本来のBBQは「外で食事をする」だけではなく、人と人との交流・コミュニケーションが目的だったそう。誰かがずっと作業をするのではなく、それぞれが得意なことを分担して、一緒にBBQを作り上げていくのが、本場のBBQスタイル。「初対面の人が集まっても、BBQなら30分でみんな仲良くなれますよ。ずっと前から、知っている人のようになっているんです。これがBBQの力ですね」と金子さんは話します。
そんなBBQのプロである金子さんに、ワンランク上のBBQをするためのポイントを伺いました。
BBQには「蓋付きのグリル」が、一番適しているとのこと。蓋がない場合には、使い捨てのアルミのバットなどで代用しても良いそうです。熱を逃がさない工夫で、食材がぐっと美味しくなると言います。
炭の置き方にもポイントがあり、グリル内に強火と弱火を作るため、炭を片方に偏らせて置きます。はじめは強火の方(炭のある方)に食材を置き、厚みのある肉や、大きな野菜などは弱火に移し、蓋をしてじっくりと火を通します。
「農家さんが多いこの地域は、採れたての旬な野菜が豊富」と話す金子さん。やはりBBQの食材は「鮮度が大切」だと言います。その地域のものを、新鮮なままいただくのが鉄則です。野菜は切らずにそのまま焼くのが、一番のおすすめ。水分が逃げず、野菜本来の味を楽しむことができます。初めてその光景を見て、驚かれる方も多いそうです。
さらに、しいたけの石突きを取り、笠を下にし、軽く塩を振っていただくと絶品。そのままひっくり返さず、じっと待てば、しいたけの水分が逃げず、ジューシーな味わいに。絶対にひっくり返してはいけません!!
こうしたちょっとした工夫で、数段楽しく美味しいBBQを楽しむことができます。 金子さんは定期的にBBQイベントを開催しているので、本物のBBQを体感してみてはいかがでしょうか
とうもろこしは、皮をむかずそのまま焼くのがポイント。水分が逃げず、みずみずしい食感に。
ふっくらと魚を焼くためには、水に浸した杉板「プランク」に載せ、ふたをして焼くのがおすすめ。スモークしたような味わいに。
日本バーベキュー協会公認上級インストラクター 金子明弘さん「初対面の人が集まっても、BBQなら30分でみんな仲良くなれますよ」
2016年11月にオープンした「まちの駅青梅」は、地元食材・商品が集まるアンテナショップ。店主を務める和田さんは飲食店のオーナーでもあり、青梅食材・食品の美味しい食べ方を誰よりも知っています。
「シャキシャキわさび」はわさびを茎ごと刻んだソースで、お肉と一緒にいただくのにぴったり。練りワサビにない香りの高さがあり、さっぱりとしているので、脂の乗ったお肉もどんどん進みます。また店内で販売している「カネクのシャキシャキわさび入り豆乳アイスクリーム」は、スイーツとわさびの意外な相性に舌鼓を打つ美味しさ。ぜひ、お試しください。
「カネク」のわさび商品は豊富なラインナップ。採れたてのわさびも販売されています。
ほんのりと甘みがある、かわなべ鶏卵「多摩のかがやき」は帰りのお土産にもおすすめ。
独自の製法で調理された「ヤマメの焼き枯らし」は川魚独特の臭みが少なく、魚が苦手な人にとっても食べやすいと評判の商品。温めるだけで骨まで食べられ、アウトドアで手軽に川魚を楽しめます。
その他、青梅の良質な土壌・水で育った青梅産の野菜もおすすめ。熟し始めてから収穫する「王様トマト」は、強い甘みを持ちながら果肉がしっかりしているのが特徴。持ち運んで食べても美味しい、BBQにもってこいの商品です。
「都心から1時間ちょっとで行ける地の利を活かして、青梅のBBQを地元食材で楽しめば、最高の一日になると思いますよ。ぜひ、遊びに来てください」と、和田さんは笑顔で話してくれました。
スタッフ 市川 薫さん「シャキシャキわさびはリピーターも多数!万能調味料です」
JR武蔵五日市駅から徒歩20分にある松村精肉店は、東京のブランド肉「秋川牛」「下田さん家の豚(青梅豚)」「東京しゃも」すべてを取り扱う、都内でも珍しい精肉店。BBQでワンランク上の食材を揃えるなら、ぜひ立ち寄りたいお店です。
専務取締役の松村さんは、あきる野市を盛り上げるため「お肉屋さんとして、何かできることはないか」と、秋川牛のブランドの立ち上げに尽力しました。竹内牧場で育った「A4等級以上」の牛だけが、秋川牛として販売することが許されます。同店では、秋川牛を1頭単位で購入するため、鮮度の良い状態で販売することができると、松村さんは話します。今では、あきる野市を代表する物産品となった秋川牛は、霜降りでもしつこくなく、濃厚な味わいが特徴。「BBQには、カルビがオススメ」だそうです。
秋川牛東京都産の「秋川牛」は、松坂牛や米沢牛といった全国の有名な黒毛和牛と同じ元牛を、竹内牧場で20年間、手塩にかけて育てられた高級ブランド黒毛和牛です。自然豊かな環境で、のびのびと育てた秋川牛は味わい深い肉質と評判です。
下田さんちの豚(青梅豚)下田畜産がブランド開発した「下田さんちの豚」は、餌・飼育日数・霜降り度など、それぞれ厳しい基準をクリアした青梅豚の最強級品。アミノ酸、グルタミン酸が豊富なので、塩、こしょうだけでもバター焼きしたような深い味わいになるそうです。
東京軍鶏飼育日数が、普通の地鶏の倍という東京しゃも。その分、栄養分が蓄積されて美味しくなるそう。松村精肉店では、胸・もも・ささみがセットになったパックが販売されており、一度で東京しゃもの各部位を味わうことができます。東京しゃもの弾力と味わいを、BBQでもお楽しみください。
「秋川渓谷に来たお客さんに、最高のBBQを楽しんでほしい」と、パッケージに工夫を施したのは松村さんのアイデア。松村さん自身、頻繁にBBQを行っている中で「川でこんなことができたらいいな」というアイデアをもとに、改良を加えているそう。パックは小分けにし、真空状態になっています。気軽に好きなお肉を選んで買うことができる上、調理もしやすいのでおすすめです。
松村精肉店では、秋川橋河川公園バーべキューランドまで、食材配達も行っています。(要予約)東京しゃもを使ったレトルトカレーは、お土産としても人気が高いそう。
松村精肉店 専務取締役 松村さん「あきる野市でのBBQを、より一層楽しんで頂くため、最高のお肉をご提案します。ぜひお気軽にお立ち寄りください」
JR武蔵五日市駅から徒歩20分 住所:あきる野市小中の116 日曜定休(7/17〜8/31は日曜も営業)
☎042-596-0253
URL:
http://e29-matsumura.com/modules/contents/
BBQ食材を揃える際に立ち寄りたいのが、秋川ファーマーズ。ここでしか買うことのできない加工品や新鮮野菜を求め、遠方から訪れる方も多いそう。テレビでも紹介される、全国的にも有名な直売所です。BBQ場が隣接しており、買った食材をそのまま味わうことも。屋内なので、雨の日でもBBQを楽しむことができます。
新鮮な朝取れ野菜を買うなら、朝一に訪れましょう。なす、ピーマン、玉ねぎなどのBBQ定番食材に加え、おすすめはじゃがいも。薄くスライスし両面を焼くと、美味しくいただけます。
バーベキュー場は直売所敷地内の裏手にある
雨天時でも安心な屋内のバーベキュー場
東京都は思えない広大な農地に囲まれた秋川ファーマーズセンター
とうもろこし祭りでは、その場で焼きたてのとうもろこしが味わえます
とうもろこしあきる野市の名産品であるとうもろこしは、粒の大きさと強い甘みが特徴。昨年は、開店から5分で完売したほどの人気ぶり。7月8日〜9日には、とうもろこし祭りが開催され、焼きとうもろこしの販売が行われます。生産量は7月中旬までがピークなので、早めに訪れるのが吉。
ドレッシングあきる野産の野菜のみを使用した「生姜ドレッシング」「にんじんドレッシング」も、秋川ファーマーズセンターの人気商品の一つ。(各540円)「生姜ドレッシングをBBQのタレとして味わうのが通の食べ方。にんじんドレッシングは、そうめんのつゆとして食べると絶品!」と、話すセンター長の来住野さん。
東京牛乳ソフトクリーム「東京牛乳」を使ったソフトクリームもここでしか味わえない逸品。濃厚なミルクの香りが、口の中に広がります。その他、東京牛乳ラスク、東京牛乳サブレ、東京牛乳バームクーヘンなども人気。お土産にも最適です。
秋川ファーマーズセンター
センター長 来住野克広さん「生姜ドレッシングをBBQのタレとして味わうのが通の食べ方」と話す来住野さん。
JR東秋留駅から徒歩約10分 住所:あきる野市二宮811 9:00~17:00 年末年始を除き無休
☎042-559-1600
URL:
http://www.ja-akigawa.or.jp/farmers2.html
秋川ファーマーズセンターに隣接したBBQ場。屋内なので、雨の日でもBBQを楽しむことができます。
JR東秋留駅から徒歩約10分 住所:あきる野市二宮811 11:00~16:00(要予約) 年末年始を除き無休
1棟につき6~30名様から利用可能 一人1,000円(3時間)BBQセット2,500円(牛肉、豚肉、おにぎり1個、野菜8種類)
☎042-550-3838
URL:
http://www.ja-akigawa.or.jp/farmers2.html
釣具屋「甲州屋」の初代ご主人は、元々釣りが趣味で「釣り人のために」と釣具店を始めたそうです。今では、川釣りのご意見番として愛されるお店に。そんな青梅の老舗釣具店甲州屋、2代目ご主人木岡徹也さんに川釣りのコツを伺いました。
初心者の方は、手ぶらで川釣りを楽しむことができる「奥多摩フィッシングセンターがおすすめ」と木岡さんは話します。渓流魚であるヤマメ、ニジマス、イワナを釣ることができます。レンタルタックルのサービス(有料)があり、釣った魚は内臓を取ってもらえるので、その場で焼いて食べることができます。
御岳駅から、奥多摩フィッシングセンターまでは川沿いの遊歩道を進むのが、自然を満喫できるルート。川釣りは朝一が狙い目。定期的に行われる観光放水の時には、水量が大きく変化するので、特におすすめだと言います。観光放水の時間は、奥多摩漁業共同組合のホームページで、確認することができます。
本格的な鮎釣りを楽しみたい方は、JR青梅駅から徒歩15分の「鮎美橋」、同じくJR青梅駅から徒歩20分「釜の淵」を訪れるのが吉。こちらも、朝一か観光放水のタイミングがおすすめ。
川の中をよく見て「はみあと」に注目すると良いと、木岡さんは教えてくれました。「はみあと」とは、鮎が岩についている苔をかじった跡のこと。鮎はその場所に戻ってくる習性があるので、はみあとを見つけたら「待ちの釣り」を試してみてはいかがでしょうか。
JR御嶽駅から徒歩約15分 住所:青梅市御岳2-333 12月~2月の毎週木曜定休 3月~11月(7:00~16:00)、12月~2月(7:30~16:00)
一般餌釣場1日券 3,300円(貸竿 4.5m 1本300円)ルアー・フライ釣場1日券3,700円(高校生以下・女性3,150円)ルアー・フライ釣場半日券(12:00~)2,700円(高校生以下・女性2,150円) ファミリー釣り場1名3,300円、貸し竿1本300円(持込竿使用不可) 貸切(団体)釣場(20名以上、要予約)1名3,300円(貸し竿1本300円)
☎0428-78-8393
URL:
http://www.okutama-fc.co.jp/oktmfc.html
青梅の老舗釣具店「甲州屋」
多種多様な渓流釣りの道具が揃う店内
青梅の老舗釣具店 甲州屋2代目ご主人
木岡徹也さん「釣った川魚は内臓を取り、炭で塩焼きにするのが一番美味しい食べ方です」
住所:青梅市新町1-1-19 10:00〜20:00 水曜定休
☎0428-34-9983
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