標高929mの御岳山は涼風さわやかな別天地。豊かな自然の中に宿坊が立ち並び、独特の文化が息づいています。灼熱の都会を逃れ、天空ハイキングに出かけませんか。
キンポウゲ科の多年草。御岳山では7月下旬から咲き始め、8月中旬に見頃を迎えます。
御岳山の富士峰園地は全国でも珍しいレンゲショウマの群生地。毎年夏になると約5万株のレンゲショウマが可憐な花を咲かせます。まつり期間中はフォトコンテストなど多彩なイベントが開かれます。
JR御嶽駅からケーブル下行きバスで終点下車、ケーブルカー「御岳山駅」下車、徒歩約5分、またはリフトで約2分
☎0428-78-8121(御岳登山鉄道)
御岳登山鉄道URL:
https://www.mitaketozan.co.jp/
御岳山は貴重な植物の宝庫。様々な山野草が次々と花を咲かせ、ハイカーの目を楽しませてくれます。御岳山に生まれ、御師として宿坊・藤本荘を営む片柳茂生さんは、40年近く御岳ビジターセンターの解説員を務めてきました。御岳山の自然や文化に詳しい達人です。
「お花を見ながら歩きたいなら、涼しく快適に散策できるロックガーデンがおすすめです」と片柳さん。イワタバコ、ホトトギス、オクモミジハグマなど色も形も個性的な花が数多く見られます。
御岳山は登山客にも人気で、ここを起点に大岳山、鍋割山、高岩山などに登れます。中でも日の出山は初心者でも楽に登れて眺望抜群。山頂から日の出町のつるつる温泉、白岩の滝などへ下りられます。逆ルートの場合、急登が続き、ハードな山歩きになります。
御師、御岳ビジターセンター解説員 片柳茂生さん「朝もやの中にぽつんと咲くレンゲショウマはとても風情があります。宿坊に泊まり、翌日早起きしてぜひ、ご覧ください」
冷たい滝に打たれて身を清める「滝行」。御師で御岳山観光協会の会長でもある馬場喜彦さんは17年前から、一般の希望者に滝行を指導しています。参加者は中高年男性や30代の女性が多く、最近は外国人(特に欧米人)も増えているそうです。「看護師、教師、医師など人の思いを強く受ける職業の方が目立ちます。ストレスが多いせいでしょうか」と馬場さん。
滝行を体験するには前日、馬場さんが営む宿坊・駒鳥山荘に宿泊し、滝行の流れや心得などを学びます。翌朝は5時に起床。徒歩30分かけて綾広の滝へ行き、滝に拝礼した後、「鳥船」と呼ばれる舟をこぐ運動や大きな声を出す「雄たけび」などのウォーミングアップの後、いよいよ滝壺へ。約10秒間の滝浴びを2~3回繰り返します。滝行後は武蔵御嶽神社に参拝します。費用は1泊2食付きで男性1万800円より、女性1万1340円より。
滝行を体験した参加者は「気分がすっきりしました」「自然との一体感を味わうことができました」などと話し、リピーターになる人も多いそうです。
御師、御岳山観光協会会長 馬場喜彦さん「水に触れ合うことでより自然を身近に感じられるようになります。滝行を希望される方は駒鳥山荘のホームページからお申し込みください」
武蔵御嶽神社は年3回(6月、7月、9月)、精神修養の場として修行体験講座を実施しています。修行内容は「滝行」のほか、祝詞の一つを書いて唱える「大祓行法(おおはらえぎょうほう)」、険しい山道を歩く「山駆け」など。参加資格は18歳~65歳の健康な男女。
「都会の喧騒を離れ、自然の中で無心になって自分を見つめ直してみませんか」と神社祭事部。「修行体験講座」についての問い合わせは武蔵御嶽神社社務所(☎0428-78-8500)へ。
武蔵御嶽神社URL:http://musashimitakejinja.jp/
イワタバコ7月下旬~8月上旬、ロックガーデンの岩場で紫色の小さな花を咲かせます。(御岳ビジターセンター提供)
ギンバイソウ7月中旬~7月下旬、ロックガーデンの沢沿いに、梅の花に似た白色の花を咲かせます。(御岳ビジターセンター提供)
ヤマユリ7月下旬~8月上旬、武蔵御嶽神社の参道脇などに咲きます。その姿は凛として美しく、周囲に甘い芳香を漂わせます。(御岳ビジターセンター提供)
タマガワホトトギス8月上旬~8月下旬、ロックガーデンの清流沿いの岩場に黄色い花を咲かせます。(御岳ビジターセンター提供)
日の出山(標高902m)はケーブルカー御岳山駅から1時間ほどで登れ、家族連れにも人気の山。山頂からの展望はすばらしく、奥多摩や丹沢の山々をはじめ、空気が澄んでいれば新宿の高層ビル群、スカイツリーも望めます。
レンゲショウマ群生地の斜面を登り切ったところにある産安社(うぶやすしゃ)は縁結び・子宝・安産・長寿祈願の神社。御神木の子授檜(こさずけひのき)、夫婦杉(めおとすぎ)、安産杉はエネルギーに満ち溢れ、触れるとご利益があるといわれています
ケーブルカー御岳山駅から徒歩約10分、またはリフトで約2分。
日の出山からの下山ルートの一つ、日の出町の白岩の滝へ降りるコースは人も少なく、静かな山歩きが楽しめます。白岩の滝はタルクボ沢の中流にある3つの滝の総称。末広がりに流れ落ちる滝や落差15mを一気に流れ落ちる滝などがあり、マイナスイオンを浴びながらの滝めぐりは癒し効果抜群です。
日の出山山頂から徒歩約1時間30分。またはJR武蔵五日市駅からつるつる温泉行きバスで「白岩滝」バス停下車、徒歩約20分
☎042-588-5883(日の出町観光協会)
武蔵御嶽神社の南方、天狗岩から綾広の滝までの約1.5kmは苔むした岩が続く散策路で、ロックガーデン(岩石園)と呼ばれています。岩の間を冷たい清流が流れ、暑さ知らずの涼スポット。水しぶきが当たる岩場には深緑色のコケが見られ、道の傍らでは山野草が愛らしい花を咲かせます。
ケーブルカー御岳山駅から天狗岩まで徒歩約1時間。七代の滝を経由して行くと徒歩約70分。天狗岩から綾広の滝まで徒歩約40分。綾広の滝からケーブルカー御岳山駅まで徒歩約1時間
☎0428-78-9363(御岳ビジターセンター)
肌がつるつるになる美肌の湯として人気の温泉。日の出山トレッキングの起点にあり、山頂から1時間ほど下ると、とんがり帽子のような形をした建物が出迎えてくれます。2階にオープンしたスパサロンで、オイルマッサージ等が楽しめます。
JR武蔵五日市駅から「つるつる温泉」行きバスで終点下車 住所:日の出町大久野4718
10:00~20:00(受付19:00まで) 第3火曜定休 大人820円 小学生410円
☎042-597-1126
URL:http://www.gws.ne.jp/home/onsen/
日帰り入浴も可能な温泉宿です。泉質はかすかに卵の香りがするアルカリ性単純硫黄泉。多摩川の清流を眺めながらゆったりと湯につかれば、身も心も癒やされます。入浴と食事とカラオケをセットにした「平日湯ったりプラン」(4500円・5500円)もあります。
JR石神前駅から徒歩約10分 日帰り入浴11:00~14:30(受付14:00まで) 住所:青梅市二俣尾2-371
大人800円 小学生400円 幼児(3~6歳)200円
☎0428-78-9711
URL:http://www.tokyo-okutamaji.jp/
JR河辺駅北口に直結したアクセス抜群の日帰り温泉。室内には主浴槽の他、ジェット噴射でマッサージしてくれるエステ湯、2種類のサウナなどがあります。露天風呂は日本庭園の中にあり、岩風呂、井桁(いげた)湯、ひのき湯、寝ころび湯など種類豊富です。
JR河辺駅北口から徒歩1分 10:00~23:30(受付23:00まで) 住所:青梅市河辺町10-8-1 河辺タウンビルB(5・6階)
第3水曜定休 大人860円 子供(3歳以上)430円
☎0428-20-1026
URL:http://www.kabeonsen-umenoyu.com/
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