【特別寄稿】「東京でもはじまる予感……。多摩エリアの『フードツーリズム』の可能性と課題」 | イマタマ

【特別寄稿】「東京でもはじまる予感……。多摩エリアの『フードツーリズム』の可能性と課題」

2026/02/27

※2026年1月26日に京王プラザホテル八王子にて行われた多摩観光推進協議会の「多摩の食材を活用したメニュー試食会と観光セミナー」で、「東京でもはじまる予感……。多摩エリアの『フードツーリズム』の可能性と課題」と題して講演された原稿を編集し、掲載しています。

こんにちは、イマタマグルメの中村あきこです。今回は「多摩エリアの『フードツーリズム』の可能性と課題」と題して話をさせていただきます。

私は「イマタマグルメ」の連載開始から2年間、私は多摩地域でこだわりを持って活躍する、シェフや飲食店、お酒を造る人々を30件以上取材してきました。その取材を通して強く感じているのは、少し足を伸ばすだけで、非日常の体験ができ、たくさんの学びや感動を家に持ち帰ることができる場所が、多摩には数多くあるということです。

料理に使われる食材が育つ風土や、作り手の思想、その土地ならではの文化や歴史に触れることで、「食べる」以上の体験が生まれる。そうした現場に何度も立ち会う中で、私は「これはもしかすると、多摩エリアでも自信を持って発信できる旅のかたちなのではないか」と感じるようになりました。

みなさんは、「フードツーリズム」という言葉をご存じでしょうか。これは、「食」を旅の主な目的、あるいは大きな動機として、その土地を訪れる旅のことを指します。近年は、単に名物料理やご当地グルメを食べに行く旅にとどまらず、食材が生まれる風土や、作り手の思想、その土地の文化や歴史に出会うことを目的とした旅が、国内外で広がりを見せています。

こうした流れの中で、私が取材を通して見てきた多摩の食の現場は、まさにその可能性を秘めていると感じています。ここからは、いくつかの事例を通して、多摩エリアにおける「フードツーリズム」の可能性についてお話ししていきます。

事例①あきる野市・フランス料理店「L’Arbre(ラルブル)」

東京都の有形文化財に指定されている、築149年の「小机家住宅(こづくえじゅうたく)」の古民家部分をリノベーションしたフランス料理店「L’Arbre(ラルブル)」です。擬洋風建築という歴史的価値のある建物を活かし、あきる野の自然と歴史を感じる空間で食事が楽しめます。シェフを務めるのは、帝国ホテルのメインダイニング「レ・セゾン」でスーシェフとして研鑽を積んだ松尾直幹(まつお なおき)さん。松尾さんは西多摩エリアの出身で、「多摩地域を料理で盛り上げたい」という思いから、この地で店を構えました。

料理に使われるのは、あきる野や青梅の野菜、小笠原のフルーツ、八丈島の魚介、東京和牛や東京軍鶏、さらにはあきる野市で育てられたヤギのチーズなど、東京の風土を感じさせる食材の数々です。

シェフ自身も自然農法を取り入れた畑で野菜や果実、ハーブを育て、生産者との距離の近さを大切にしています。また、地元の伝統工芸である軍道紙(和紙)や絹織物「黒八丈」を、店内のインテリアやコックコートのボタンに取り入れ、料理をのせる器にも地元陶芸家の作品を使用するなど、空間全体で地域性を表現しています。

お店は最寄りの武蔵五日市駅から少し離れた山の中腹にあります。平均予算も決して気軽とは言えない価格帯ですが、平日でも予約が入る人気店です。フランス発祥のグルメガイド「ゴ・エ・ミヨ」日本版では、東京23区以外で唯一の掲載店として注目を集めました。

それは、シェフの技術や経験だけにとどまらず、地元の食材や文化に目を向け、「ここでしか味わえない非日常の体験」を提供していることが、高く評価された結果と言えるのではないでしょうか。

「地元の生産者が輝けるよう、都心部へ発信をしていきたい」と気持ちは何より地元ファースト

L’Arbre (ラルブル)
東京都あきる野市三内490
TEL 042-596-0068
営業時間 ランチ12:00~ / 12:30~ ディナー18:00~ / 18:30~
定休日 火・水・木曜日
https://www.larbretokyo.com/

事例② あきる野市・ワイナリー「ヴィンヤード多摩」

あきる野市上の台(うえのだい)に自社のぶどう畑を持ち、その土地の土壌や気候といった環境を反映させる「テロワール」を活かしたワインづくりを行うワイナリー「ヴィンヤード多摩」です。

創業から10年、少しずつ拡大してきた自社畑は現在約1.5ヘクタール。この地域の環境に適した日本固有品種「ヤマ・ソーヴィニオン」をはじめ、約10種類のブドウを栽培しています。2025年には約4トンのブドウを収穫し、「東京ルージュ」「東京ロゼ」「東京ブラン」など、約10種類 4,000本のワインを生産しました。

運営しているのは、現役歯科医師で代表取締役社長の森谷尊文(もりや たかふみ)さんと羽村市で歯科医院を開業していた中野多美子(なかの たみこ)さんです。趣味をきっかけに始まったワイナリーですが、創業当初から農業と福祉を連携させ、ワインづくりを通じた社会貢献に取り組んでいます。

その理念のもと、畑の手入れや収穫体験など、年間を通じてさまざまなイベントを行い、遠方からも多くのファンが訪れる場所となっているのです。また、「畑から出るものは一切無駄にしない」という考えのもと、循環型農業を実践している点も大きな特徴です。

中でも象徴的なのが、ワイン醸造の副産物であるぶどうの搾りかすの活用です。この搾りかすは、同じあきる野市菅生に牧場を持つ竹内牧場へ飼料として提供され、牛の餌として利用された後、堆肥となって再びぶどう畑へと戻ってきます。さらに、この搾りかすは一部の飲食店で新たな商品として生まれ変わるなど、「ワイン」だけにとどまらず「食」の分野とつながる循環が生まれています。

併設のショップではワインの試飲・購入が可能で、実際にグルメな観光客が訪れています。ここでは「フードツーリズム」とともに、農業を通じて土地を体験する旅のスタイルである「アグリツーリズム」が、自然な形で育まれていました。

気候風土に根ざしたワイン。大地に広がるぶどう畑。ゆったりとした時間が流れ、造り手とつながる特別なひととき

株式会社ヴィンヤード多摩 ワイナリー併設直営店
東京都あきる野市上ノ台55
TEL 042-533-2866
営業時間 13時〜17時(土日祝 : 11時〜17時)
定休日 火曜日
https://vineyardtama.com/

事例③多摩地域の「日本酒」の現場

日本酒は「食」と切り離せない存在であり、同時に「旅を誘う力」を持つ、キラーコンテンツでもあります。多摩地域には、すでにその力を活かし、食と文化、体験を組み合わせた酒蔵が点在しています。

青梅市の「小澤酒造」が運営する「清流ガーデン澤乃井園」は、多摩エリアに暮らす人であれば多くの方が知る存在でしょう。日本酒文化に触れながら自然の中で過ごせるこの場所は、すでに遠方からも観光客が訪れる、「この地域で訪れるべき場所」として確立されています。

また福生市の「田村酒造場」では、2016年春に新施設「&KASEN(アンドカセン)」がオープンし、日本酒に加えて食や自然を一体で体験できる場へと進化しました。酒蔵そのものが、滞在や体験を意識した空間へと変化しています。

このように、滞在や体験を意識した酒蔵の取り組みは、他にも見られ、「イマタマグルメ」で私が取材したのが、福生市の「石川酒造」です。こちらは敷地内に国の登録有形文化財に指定された江戸時代から明治時代の建物が6棟残り、日本酒「多満自慢」やビール「多摩の恵」を味わえるレストランや史料館、ブルワリーが併設されています。多彩なイベントも開催され、年間のべ10万人のグルメファンや旅行客が訪れる、多摩エリアを代表する観光スポットとなっています。

地下150メートルから汲み上げる中硬水の天然水を仕込み水に使い、地元で収穫した米で酒を仕込む。「地域に寄り添う酒造り」

石川酒造株式会社
東京都福生市熊川1番地
TEL 042-553-0100
営業日・営業時間 平日8:30〜17:30
https://www.tamajiman.co.jp/

これらの酒蔵は、自然や建築、食を活かし、「訪れる理由そのもの」をつくってきた事例です。一方で、多摩地域には、必ずしも広大な敷地や観光立地を持たずとも、発信の工夫によって人を惹きつけている酒蔵も存在します。

それが東村山市の「豊島屋酒造」です。1596年創業の老舗酒舗「豊島屋」を起源とし、代表銘柄「金婚」は明治神宮や神田神社への御神酒としても知られています。西多摩エリアの酒蔵とは異なり、都心に近いという立地の強みを活かし、約20年前から「蔵開き」として蔵を一般に開放してきました。その中で、DJブースを設置し、クラブミュージックと日本酒を掛け合わせたイベントを開催するなど、従来の酒蔵の枠にとらわれない取り組みを行っています。

また日本酒と落語といった異なるコンテンツを組み合わせた発信にも力を入れ、幅広い世代が楽しめる酒蔵としての姿を確立してきました。若者の日本酒離れが叫ばれるなか、現在では地元客にとどまらず、都心から訪れる若者や、インバウンドの外国人観光客も多く足を運ぶ場所となっています。

テイスティングができる蔵元直売所「KAMOSHI no BA」

豊島屋酒造株式会社
東京都東村山市久米川町3−14−10
TEL 042-391-0601
http://toshimayasyuzou.co.jp/
営業日・営業時間 平日 10:00〜17:00
※週末の営業日・営業時間については、公式ホームページをご覧ください

このように伝統を大切にしながら、現代的な発信に挑戦する酒蔵がある一方で、ゼロから地域とともに立ち上がった、新しい酒蔵の存在が注目されています。それが八王子市の「東京八王子酒造」です。こちらは2023年6月に東京で10番目の酒蔵として誕生しました。

八王子の老舗酒販店の創業家出身である西仲鎌司さんが、「八王子を酒蔵で盛り上げていきたい」という思いを10年越しで形にした蔵です。市民とともに酒米づくりから取り組み、歴史ある花街・黒塀通りに蔵を構えました。

わずか11坪という小さな蔵ながら、空調設備により一年を通して5℃に保たれた環境で醸造を行い、年間を通した酒づくりを実現しています。また、お酒を飲んだことのない若い世代に向けて、火入れを行わず、フレッシュ感を活かした「生酒」のみを提供している点も特徴的です。

搾ったお酒は、一般的な瓶詰めではなく、生ビールなどで使われる「KEG樽」と呼ばれる専用の樽に詰め、マイナス5℃の冷蔵庫で保管。省スペースで管理しながら、鮮度の高い状態を保つ工夫がなされています。

酒蔵併設のショップや直営の飲食店、イベント会場では、このKEG樽から直接、シャンパーニュグラスや瓶に生酒を注ぐスタイルを採用。目の前で注がれるライブ感も相まって、若い世代を中心に高い支持を集めています。

周辺は八王子の芸者文化を体感できる観光エリア。この酒造も創業と同時に観光コンテンツとして重要な役割りを果たしています。

東京八王子酒造
東京都八王子市中町10-9
営業日・営業時間 金曜日 12:00~18:00 土・日・祝日 11:00~17:00
https://tokyo-hachioji-shuzo.jp/

これらの酒造は日本酒の製造だけでなく、文化や体験を重ね合わせることで、「訪れる理由」を生み出しています。日本酒を軸にしたこのような取り組みは、多摩エリアにおける「フードツーリズム」の可能性を、すでに現実のものとしています。

では、「この体験のためなら、わざわざ足を運びたい」と思わせる「食」の場は、どのように生まれるのでしょうか。実は多摩エリアには、その問いに真正面から向き合い、「食を目的に滞在する」という旅のかたちを、より明確に示している場所があります。

事例④ 立川市「オーベルジュ ときと」

西立川にある「オーベルジュ ときと」は、京都での10年の修業ののち、20年海外を舞台に活躍されてきた総合プロデューサー兼総料理長・石井義典(いしい よしのり)さんと、旧知である総支配人兼総料理長の大河原謙治(おおかわら けんじ)さんを中心に、料理人、パティシエ、ソムリエといった経験豊富なプロフェッショナルチームが活躍するオーベルジュです。

オーベルジュとは、単に宿泊施設のあるレストランという意味ではなく、食の体験を中心に、「滞在そのものが丁寧に設計されている場所」です。「食を目的に訪れ、そして滞在する」というフードツーリズムの考え方が、ここではとても分かりやすく体現されています。

「オーベルジュ ときと」では、こうした在り方を「アルティザン・キュイジーヌ」という言葉で表現しています。アルティザンは職人、キュイジーヌは料理。「人の手と思想がきちんと感じられる料理」と私は解釈しました。

この店が、あえて多摩の地で取り組んでいるのは、日本各地の食材をただ使うのではなく、その背景や物語ごと料理で表現し、それを共有する時間そのものを、どう成立させるかということだと思います。

料理のクオリティや評価が高いこと、価格帯が高いことは事実ですが、私がそこに強く「フードツーリズム」を感じたのは、料理を「料理だけ」で終わらせない点です。食房、茶房、宿房が一体となり、「食事をして終わり」ではなく、その余韻ごと滞在が続いていく構造が、最初から設計されています。

これは、有名店に「食べに行く」という感覚ではなく、「この時間を過ごすために、ここを訪れる」という体験です。言い換えれば、「この体験のためなら、飛行機に乗ってでも訪れたい」と思わせる、明確な旅の動機を生み出していました。

実際に遠方や海外からの客も訪れ、2025年にはミシュランキーを獲得しました。「オーベルジュ ときと」を取材して、「フードツーリズムは特別な観光地でしか成立しない」という考え方を私は改めました。

「Auberge TOKITO」(オーベルジュときと)
東京都立川市錦町一丁目24番地26
TEL042-525-8888(予約専用番号)
食房 042-525-2492
茶房 042-525-1124
宿房 042-525-2424
各営業時間につきましてはホームページをご確認ください
定休日 火曜日, 水曜日
https://www.aubergetokito.com/

多摩エリアの「フードツーリズム」の可能性と課題

このような事例からもお分かりいただけたかと思いますが、多摩エリアには、「フードツーリズム」につながる取り組みや魅力が、すでに数多く存在しています。しかし、なぜその価値が「美食家(グルメファン)」の間にとどまり、食をきっかけに旅をする多くの「旅行者」には、まだ広がりきっていないのでしょうか。

実際に取材を重ねる中で、多摩エリアには魅力的な飲食店や酒蔵、生産者が数多く存在し、料理の完成度やお酒のクオリティ、素材の力においても、他の地域に決して引けを取らないことを、私は確信するようになりました。それだけに、「これほどの取り組みがありながら、なぜまだ広く知られていないのだろう」という思いが強くなりました。

多摩には、おいしいものへの探究心にあふれた料理人や生産者がおり、それぞれの土地の背景や物語を、料理やお酒という形で丁寧に表現しています。しかし、その魅力が「個々のお店」といった「点」としてとどまり、「多摩地域全体の魅力」としては、十分に届ききっていないのは、なぜでしょうか。

取材を通して、私は大きく分けて二つの理由があると感じています。一つ目は、情報発信が結果として「グルメファン」向けに寄りやすく、食をきっかけに旅を楽しみたい、より幅広い「旅行者」には十分に届ききっていないという点です。

もう一つは、お店は日々の営業に多くの力を注ぐ中で、宿泊施設と組み合わせた「滞在型」の体験や、地域の中で人やお金が巡っていくような「循環型」への取り組みまで手を広げにくい、という現実があることです。

「その大切さは分かっている」という声も聞こえてきます。実際、必要性が語られていないわけではありません。ただ、具体的な形として実現している例は、まだ多いとは言えないのが現状なのです。

しかしここで私が言いたいことは、「その役割を、料理人や生産者が担うべきなのか?」という点です。多くの飲食店や生産者の方は日々の営業や仕込み、作業に追われるなかで、発信や連携までをすべて担うのは、決して容易ではないと思います。

そもそも、料理人や生産者が本当に目指しているのは、おいしい料理や、質の高い食材を生み出し続けることです。そのこと自体に、すでに大きな価値があります。

では、どうすればよいのでしょうか。そこで私が思うのは「連携」という考え方と、少し角度を変えた「発想」が必要なのではということです。

「連携」と、角度を変えた「発想」とは?

「連携」の相手として、まず考えたいのは、作り手の「思い」に耳を傾け、その魅力や価値を、代わりに言葉にして伝える人の存在です。お店の経営そのものを支えるというよりも、その店を含めた地域全体の魅力をひとつの「体験」や「商品」として組み立てます。

そして全国、さらに世界へと届けていく役割を担う、いわば「調整役」や「プロデューサー」のような存在が必要だと感じています。さらに、その役割を担うのは、その地域に対して強いこだわりや愛着を持ち、作り手と目的を共有できる人であることが、何より大切ではないでしょうか。

もう一つの連携は、「宿泊施設」とのつながりです。地域を訪れてくれた人たちを、「点」ではなく「面」で迎え、店同士、場所同士で回し合う発想。それによって、「滞在型」の体験へと広がり、地域の中で価値が巡る「循環型」の流れが生まれていきます。

こうした仕組みが整えば、旅の楽しさも、「ここに来たい理由」も、きっと今より大きなものになっていくはずです。そしてここでも、全体を見渡し、人と人、場所と場所をつなぐ「調整役的な存在」がいることが、理想的だと感じています。

「点」を「線」に、「線」を「面」に

このように、「食」に地域の文化や価値、楽しさを掛け合わせて発信していくことで、エリア全体に盛り上がりが生まれ、人の流れが生まれ、滞在時間が伸び、結果として消費額も増えていくのではないでしょうか。

これが、ひとつのお店、ひとつの酒蔵、ひとつの体験を「点」で終わらせず、「線」にし、「面」にしていくという「発想」です。そうすることで、「おいしいから行く」だけではなく、「わざわざ行きたい動機」が生まれます。結果として、グルメファンに加えて、「食を目的に旅する人」も訪れるようになります。

食を目的に訪れ、泊まり、エリアの中を巡り、人や場所と出会う。そうした体験は、単なる消費ではなく、「記憶に残る体験」となっていきます。そしてその記憶が、「また来たい」「誰かに教えたい」という気持ちにつながり、それが積み重なることで、遠方からでも、わざわざ訪れたい旅の目的地になっていくのだと思います。

私自身、取材を重ねる中で多摩エリアの可能性を強く感じてきましたが、日本国内のフードツーリズムの参考事例として、山形県庄内地方(鶴岡市)の取り組みが一つのヒントになりました。ここでは詳しくは触れませんが、食を入り口に、人・場所・文化がつながり、訪れる側が「巡る」体験として地域を味わえる構造、これは多摩でも十分に目指せる姿だと感じています。

この「連携」と「役割分担」が実現すれば、多摩エリアでもフードツーリズムは、きっと育っていくはずです。こだわりを持った「食材生産者」と「料理人」が集い、「美食家(グルメファン)」にもきちんと評価されながら、同時に、この地ならではの文化や背景が伝わっていく。そうした発信が重なることで、「ここでしか味わえない体験」を求め、国内はもとより、世界からも旅人が訪れるエリアになっていくことを願っています。

私自身もその一助として、取材を通して多摩エリアの「食の魅力」と「価値」を、これからも発信し続けていきたいと思います。

グルメライター 中村あきこ 

グルメライター/日本とフランスの料理学校でフランス料理を学び、帰国後、都内フレンチレストランでサーヴィスに従事。マネージャーやウエディングプランナーを経験。また、料理とワインのマリアージュの素晴らしさに心が奪われた事をきっかけに、JSA認定ソムリエ、シニアソムリエを取得。お店に立つ側と食べる側、両方の視点から感じたものを、素直な言葉で綴り、そのホスピタリティを伝えている。現在は知人の店でヘルプシェフとしてキッチンに立つことも。二児の母。長男の育児中の食の悩みから、幼児食インストラクターを取得。親子で楽しく囲める食卓も日々研究中。

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DATA

施設名 L’Arbre (ラルブル)、株式会社ヴィンヤード多摩 ワイナリー併設直営店、石川酒造株式会社、豊島屋酒造株式会社、東京八王子酒造、「Auberge TOKITO」(オーベルジュときと)
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