野口酒造店(國府鶴) | イマタマ

野口酒造店(國府鶴)

2020/12/01

TEXT by イマタマ編集部

大國魂大神の神話をもとに誕生した深い歴史

武蔵国の総社・大国魂神社のほど近く、府中街道と旧甲州街道の交差点に位置している「野口酒造店」は、こんな方におすすめです。

宿場町として栄えていたこの地は、街道の要所でもあり、瓦版が撒かれるなど情報を発信する高札場(こうさつば)と呼ばれる場所として多くの人々が行き来していました。

そんな地で、今も丁寧に作った酒を多くのファンに届けながら、その歴史も重んじて直売所も営んでいます。

「國府鶴」の歴史

府中は大國魂大神が降臨し、武蔵国を開いたとされる神話のある地です。その大國魂大神を、武蔵国の守り神として祀ったのが大國魂神社なのです。

神社に奉仕する役職の神人(じにん)であった野口家は、幕末の1860年から大國魂神社の命を受けてお神酒を造り献上することになりました。

「国府鶴」の名は、武蔵国に国府が置かれたことを受け、この国府の地で鶴のように美しい酒を醸造したいと願いを込めて名付けられました。

野口酒造店近くの大国魂神社
神社に捧げるお神酒を作るよう命を受け、国府鶴が誕生した
奉納された國府鶴
境内の中にある、大山昨命(オオヤマクイノミコト)を祀る松尾神社には、国府鶴も奉納されている

かつて多摩川の水がきれいだった時代には、荷馬車で水を運んで仕込み水として使用していましたが、街の都市化に伴い水質が劣化してしまいます。

その後、酒造りは長野県の酒造に委託することになりますが、蔵が思い描く味を忠実に再現しています。それを原酒の状態で運び、府中の水を加えて味を整えています。

店内に並ぶ國府鶴
店内に並ぶ国府鶴。なめらかで芳醇な味わいを噛みしめたい

歴史ある趣の蔵を改装した直売所とカフェ

酒造りを行っていた蔵は「酒座・中久本店」として直売所になっており、近隣地域の方々はもちろん、多くの日本酒ファンが集まってきます。

自蔵の酒はもちろん、全国の地酒も豊富に扱っていて、建物2階のギャラリースペースでは、定期的に日本酒の会なども開かれています。(現在は、新型コロナウイルスの影響により延期中)

酒座・中久本店
日本酒はもちろん、焼酎やワイン、リキュールなどを豊富に取り揃えている
中久本店のギャラリースペース
ここだけ時が止まっているかのような空気感。今春頃までは様々な催しが行われていた

店舗の一画をリノベーションして作られたカフェスペースもあり、時代の流れを感じる居心地のいい空間になっています。

「国府鶴」の酒粕を使った酒粕ラテや酒粕チーズトーストが人気メニューとなっています。大国魂神社を参拝した後の休憩に立ち寄るのもいいですね。

蔵カフェ
蔵の趣が残るカフェ店内。右奥の階段を上がると、その先がギャラリースペースへ
蔵カフェ看板メニュー、酒粕ラテ
国府鶴の酒粕を使った「酒粕ラテ」。芳醇な香りも楽しめ、ポカポカ体が温まる

データ

施設名 野口酒造店(國府鶴)
住所〒183-0022 東京都府中市宮西町4-2-1
TEL042-362-2117
営業時間月〜土:9:00~20:00
祝日:9:00~20:00
定休日日(不定休)
アクセス京王線府中駅から徒歩約6分、中央道・国立府中ICから約10分


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