桜並木が美しい釜の淵公園
多摩川はJR青梅駅の南方で北側に大きく蛇行し、川底がえぐられて淵を作っています。その淵が釜のような形をしていることから、「釜ヶ淵」と呼ばれ、青梅市によって釜の淵公園として整備されました。
川沿いにはソメイヨシノの並木があり、春には桜の名所として賑わいます。園内には、日本最初の鮎放流養殖実験に成功したことを記念して建てられた「若鮎の碑」や板垣退助の像があります。
囲炉裏端に座ってゆっくりできる旧宮崎家住宅
柳淵橋を渡って林の中の散策路を進むと、茅葺屋根の旧宮崎家住宅がどっしりとしたたたずまいを見せています。江戸末期に建てられた農家で、囲炉裏と広間が一体となった造りに特徴があり、国の重要文化財に指定されています。
その隣にあるのは青梅市郷土博物館。入口ホールには昭和20年に市内に墜落した米軍爆撃機「B-29」と日本陸軍爆撃機「飛龍」のエンジンの一部が展示されています。
青梅の歴史を知る上で、ぜひ訪れたいのが釜の淵公園の西方にある金剛寺。境内に、市名の由来となった梅の古木「将門誓いの梅」があります。その昔、平将門がこの地を訪れ、馬の鞭代わりにしていた梅の枝を地面に刺し「我が願い、叶うならば栄えよ」と願をかけたところ、見事に根付きました。その実は青いままで秋になっても落ちないことから、人々はこの地を「青梅」と呼ぶようになったと伝えられています。
金剛寺には樹齢約150年のシダレザクラがあります。数年前の大雪で、枝が数本折れてしまいましたが、4月上旬にはピンク色の花が咲き誇り、命の輝きを見せてくれます。
青梅駅に近い梅岩寺には、この桜の姉妹樹があります。青梅線の電車内からも見えるその姿は、ため息が出るほどの美しさで、多くの人に愛されています。
青梅駅から多摩川に向って坂を下りると、まるで秘密の花園のような一角があります。それが「ティールーム」。
「40代で店を始め、自分たちの年齢以上の方がくつろげる場所をつくりたかった」とオーナーの吉田妙子さん。ティールームは高齢のご夫婦が優雅なひとときを過ごすのにピッタリですが、若い女性客や本を楽しむ男性客など、どんな人でも自分なりの“特別な時間”を過ごせます。
オーナーの吉田さんはティーカップが好きで開業前から揃えていたものも多い
店内には娘の井上さんがセレクトした上品な雑貨も販売している
メインメニューは本日のホームメイドケーキかホームメイドスコーンのドリンクセット(1,000円)。ケーキは娘の井上絵里加さんが毎朝焼き、たっぷりフルーツを乗せて提供します。スコーンはオーナーの担当。付け添えは長野に住む双子の妹が栽培から手掛ける手作りイチゴジャムです。
「19年間やり方も値段も変えていません」“変わらぬティールームスタイル”がまた魅力となっているのです。
ティールームオーナー 吉田妙子さん「春先は多摩川の対岸に桜が咲きます。天気のよい日はテラス席もおススメです」
JR青梅駅から徒歩約12分
3~11月11:00~18:00(LO17:30) 12~2月は 11:00~17:00(LO16:30)
土・日曜・祝祭日のみ営業
※マップはイメージです。実際の縮尺とは異なります。
青梅丘陵は手軽に歩けて登山気分も味わえるハイキングコース。花や木々の芽吹き、小鳥のさえずりに癒されながら、歩いてみませんか。
矢倉台からは都内が一望できます
第2休憩所付近から丘陵を下りれば梅岩寺に着きます
JR青梅線の北側に東西にのびる青梅丘陵。春の訪れとともに、コナラやクヌギなどの木々が芽吹き、ヤマザクラが淡いピンクの花を咲かせます。足元ではスミレの花が春風に揺れ、目を楽しませてくれます。
JR青梅駅から徒歩15分ほどで青梅丘陵ハイキングコース入口に到着。街を見下ろしながら10分ほど歩けば、第1休憩所があります。その手前には、天気が良ければ富士山が望めるビュースポットも。
矢倉台までは平たんな道が続きます
坂を上がれば矢倉台休憩所に到着
景色を楽しみながらのハイキングは気分も爽快
越前さんは梅の公園のボランティアガイドとしても活躍しています
「矢倉台までは平たんなルートで、案内板やベンチも設置されているので、初心者でも安心して歩けます。青梅丘陵の途中から青梅線の各駅に下りられるので、体力に合わせて歩けるのも魅力です」と観光ガイドの越前和子さん。
三方山周辺ではニホンカモシカに会えるかも
矢倉台は中世の豪族・三田氏が見張り台を置いた所で、都内の高層ビル群も一望できる絶景スポット。ここから先はアップダウンのある山道になります。三方山(さんぽうやま)(454m)、名郷峠(なごうとうげ)を経て、雷電山(らいでんやま)(494m)へ。途中、岩が露出した坂を登れば、三田氏が構えた辛垣城(からかいじょう)の城跡もあります。榎峠から下山し、30分ほど歩けば軍畑駅に着きます。
辛垣城へ向かう急坂
大多摩観光連盟 観光ガイド梅の公園ボランティアガイド 越前 和子さん
「矢倉台から日向和田駅方面に下りたら、ぜひ、再生が進む青梅市梅の公園に立ち寄ってみてください。2月25日~3月25日まで、『吉野梅郷梅まつり』が開かれ、ウメの他、オウメソウ、ゲンカイツツジ、アズマイチゲなど様々な花が見られます。梅の公園のウメはウイルス感染により伐採されましたが、昨年までに約1,000本が植栽されました。これから成長して、以前の梅の公園のように華やかになっていく姿を見守っていただければと思います」
JR青梅駅から徒歩約2分の好立地に自転車を1時間~1年などの長期、スポーツバイク専用ラックに預けることができ、スポーツバイクもレンタルできる「サークルハーバー 青梅」がオープン。ヘルメットやグローブの貸し出しもあり、手ぶら利用もできます。
「青梅を拠点に桜の名所・安楽寺への気楽なサイクリング、吹上峠へのヒルクライム、秩父湖へのロングライドなどレベルや時間に合わせた楽しみ方ができます」とオーナーの村野伸司さん。
かき氷(350円)やベトナムコーヒー(350円)などのほか、飲食の持ち込みもOK。レンタルスポーツバイクは1日1,000円~。
「青梅市内の店でテイクアウトしてフードコートのように利用してほしい」と飲食情報も充実しています。シャワーや荷物の預かりなど、本格的なサイクリストにとっても魅力的な拠点となっています。
サイクルハーバー店長 村野伸司さん
「フリースペースやキッズスペースもありますので、サイクルの拠点として気楽に利用してください」
JR青梅駅から徒歩約2分 4~10月6:00~20:00 11~3月8:30~18:30 火・水曜定休
事前予約、来店前の問い合わせがおすすめ
☎0428-84-0075
青梅線日向和田駅から徒歩約6分、多摩川清流を望める位置にひっそりと佇む「奥多摩釜めし」。日本のきのこ栽培の先駆者で、医者の書生もしていたという店主相澤誠一さんの考案するメニューは、どれも野菜がたっぷりと使われ滋養が高いことが特徴です。
看板メニュー「奥多摩釜めし」は、約400グラムもの野菜が使用されたセット。また使われている材料はなんと150種類以上にもなるそうです。にんじんやごぼうやまいたけなどの山野菜が詰まった釜飯に、鶏と野菜の水炊き、5年味噌使用のしじみの味噌汁、きのこの揚げ物、7種類の漬物がセットされて1,750円。身体に良いものが凝縮された料理を、お手頃な価格で堪能することができます。
「一品一品健康へのこだわりを貫いて調理しています。お得すぎると店員に怒られるほどです」と相澤さんは話します。
店内窓際の席は窓が広く取られ、多摩川をゆったり眺めながら食事を楽しむことができます。春のハイキングの昼食に立ち寄れば、心も身体もしっかり癒されることでしょう。
店主 相澤 誠一さん
「こだわりの健康料理を手頃な価格でお楽しみください」
JR日向和田駅から徒歩約6分 月、水~日曜、祝日、祝前日 11:00~18:00 火曜 11:00~14:00
※季節などにより営業時間の変更あり、電話での確認がおすすめ
定休日なし
☎0428-78-9393
このページの情報は特に記載のない限り2018年2月現在のものです。●料金、営業時間、定休日などは変更になる場合がありますので事前にご確認ください。●交通機関・徒歩などの所要時間は目安です。●掲載の写真・マップ・イラスト等はすべてイメージです。●イベントは内容・期間などが変更される場合がありますので事前にご確認ください。●花の見頃は気象状況に左右されますので、お楽しみいただけない場合もございます。