手付かずの自然が残る奥多摩町・日原にある日原鍾乳洞は、都指定の天然記念物。総延長1270m、高低差134mといわれ、その規模は埼玉県の瀧谷洞と並び関東最大級です。山岳信仰のメッカであったこの場所は、弘法大師が修行に使ったともいわれています。

　洞内は1年を通して11℃前後と、ひんやり涼しいのが特徴。荘厳な雰囲気を漂わせる白衣観音をはじめ、巨大なカエルを思わせる「ガマ岩」など、洞内は多彩な見どころが揃い、訪れる人を楽しませます。幻想的にライトアップする地点もあり、近年は写真映えする撮影スポットとしても賑わいを見せています。

　林道脇の山道を15分ほど登ると現れるヒノキは自生ものでは都内最大、樹齢は約1000年といわれています。奥多摩には1000本近くの巨樹があり、倉沢のヒノキはそのシンボル的存在。地上5メートルで9本の巨枝に分かれ、立派な樹冠を作っています。

　またこのヒノキは日本で初めて、簡易型の避雷針を設置した樹でもあります。

　倉沢のヒノキは1990年、「新日本銘木100選」にも選出。奥多摩町はこの木と周辺エリアの保護に努め、町に育つ巨樹群のPRを目的に「巨樹の里」を宣伝しています。

　氷川国際ます釣場施設の2Fにある「蕎麦太郎CAFÉ」。こちらでは、大麦5割と小麦5割で作る自家製の麦切りを味わえます。そばともうどんとも異なる麺はコシがありのどごしが良く、食べた人からは「もちもちして美味しい」「新食感」との声が。リピーターも多いそうです。

　麦切りは江戸時代に既に食べられていたとされ、その話を聞いたオーナーが独自に製麺ノウハウを開発し、オリジナルの味噌ダレにつけて食すのが蕎麦太郎CAFÉの麦切りです。他ではなかなか食べられない創作メニューで、奥多摩のソウルフードとなりつつあります。

　同店では麦切りや手打ちそばのほか、3種のカレーライスに、オリジナルスイーツも用意。「『アンブリュレ』は、中に餡子が入った和風クレームブリュレ。ハマりますよ」とスタッフの船越さん。カフェ内では、釣場で釣った魚の塩焼きもできます（1匹200円）。

　駅から徒歩で行け、自然豊かで広々とした日原川の河川で、ニジマス釣りが楽しめます。こちらの釣場は魚の放流量が多く、初心者でも釣りやすいことが評判。広く安全な河原に、水量の異なる２つのコースが用意され、大人から子どもまで釣りを満喫できます。

　釣った魚は蕎麦太郎CAFÉにて塩焼きが可能（1匹200円）。「ニジマスはムニエルにしても美味」と、スタッフの方は話してくれます。

　会場内はBBQも行え、機材レンタルや事前予約で食材セットの用意も。天候に左右されず楽しめるBBQハウスも備わります。釣った魚を自分で調理して味わえば、最高に贅沢なひとときとなるでしょう。

　川沿いの林道は緑が綺麗で涼しく、自転車で巡るのもおすすめ。奥多摩駅からすぐのレンタサイクルスポット「TREKKLING」には、ギア付き・電動アシスト付き自転車もあり、坂道も軽快に走ることができます。自転車は、青梅の自転車返却協力店で乗り捨ても可能。

　「電動自転車なら日原鍾乳洞まで往復約2時間」と話すスタッフの大友さん。同店ではエリアに詳しいスタッフが立ち寄りスポット、グルメ情報を案内してくれます。

　JR鳩ノ巣駅から徒歩で行け、日帰り利用もできるはとのす荘の内湯は今年２月、宿近くで湧き出た天然温泉にリニューアル。奥多摩湖底から汲み上げた湯の露天風呂と合わせ、多摩川のせせらぎとともに、二種の泉質を楽しむことができます。どちらの湯もお肌がつるつるになると評判。ランチ（3日前までに要予約）には奥多摩産キノコのピッツァなど、地場産野菜を使ったメニューも登場します（食材は季節により異なる）。

　「鳩ノ巣渓谷は岩場が多く、ダイナミックな自然が魅力」と話すフロントの清水さんは、沖縄県出身。故郷にはない奥多摩の緑の雄大さに惹かれ、はとのす荘で働くことを決めたそうです。宿近くには本仁田山や川苔山があり、「登山帰りのひと風呂もおすすめ」と清水さん。その他滝や神社なども宿周辺に集まり、スタッフが名所を案内してくれます。