ここでは、古民家が持つ独特な佇まいを活かしながら、宿坊や資料館などに生まれ変わった沿線の施設をご紹介。紅葉狩りと一緒に、連綿と続く建物の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
茅葺屋根の外観。ケーブルカー御岳山駅から武蔵御嶽神社方面へ歩いて約15分のところにあります
50畳以上の広さの内装は、一枚板の天井やヒノキを使用した廊下など、木材を贅沢に使用した空間が広がります
御岳山の山上、武蔵御嶽神社の参道にある東馬場は、1886年に建てられた宿坊です。武田信玄の家臣だった馬場美濃守信春の末裔と伝えられる家族が経営しています。建物の特徴は、建設当時の江戸時代の姿をそのままに伝える茅葺屋根。苔むした茅葺屋根は遠くから眺めると堂々とした風格と存在感があり、近くから見上げると凛とした美しさが感じられます。
また、神社に参詣する講のための書院造風の座敷や内神殿、江戸時代に使われた厠や室が現存する歴史ある建物として、「馬場家御師住宅」として東京都指定有形文化財に登録されています。1日1組限定で宿泊できるほか、ランチやお茶処としても利用することができます。ゆったりとした空気が流れる建物内で、御岳山の自然を眺めながら時間を忘れてくつろげます。
農家の母屋として使用されていた建物を1962年に中曽根元内閣総理大臣が購入し、離れ座敷として改修されたのが「青雲堂」です。梁と柱は当時のものを再利用しています
「青雲堂」の天井は囲炉裏の煙がこもらないよう、竹を用いた煤竹(すすだけ)になっています。煙によって色濃く変色するなど、当時の生活の一部を垣間見ることができます
日の出山荘は、中曽根康弘元首相の別荘で、1983年にレーガン元アメリカ大統領と世界の安全保障についての首脳会談「ロン・ヤス会談」を行った場所でもあります。2006年に中曽根元首相から日の出町へ寄贈されたことを機に、建物の歴史的意義と成果を長く後世に伝えるため、2007年から記念館として一般公開を始めました。
約25,000㎡の敷地には「青雲堂」「天心亭」「書院」の3棟の建物と、四季折々の景色を楽しめる庭園があります。中曽根氏元首相は、多忙な日々と喧騒から離れてゆっくりとした時間を過ごすため、この人里離れた場所へ頻繁に足を運びました。中曽根元首相が日の出町を別荘地として選んだ理由は、都内で自然に囲まれている静寂の場所で、きれいな空気や鳥のさえずりの心地よさを感じたこと、永田町へのアクセスがよかったことだと言われています。
青梅市吉川英治記念館の外観
昭和初期に建てられた母屋の梁や柱は当時のものが使用されています
2020年9月にリニューアルオープンした青梅市吉川英治記念館は、『宮本武蔵』や『新・平家物語』など、数々の名作を世に生み出した文学作家・吉川英治が過ごした屋敷と展示棟で構成されています。元々、直筆原稿や蔵書などの資料を展示していましたが、リニューアルオープン後はイベント時にしか公開されなかった吉川氏の屋敷を開放し、母屋や洋館などを見学することができます。
吉川英治氏は1944年から約10年間吉野村柚木(現在の青梅市柚木町)に住み、1950年から連載した『新・平家物語』はこの地で執筆され、代表作のひとつになりました。吉野村公民館の建設に尽力するなど地域の人々と親交を深め、1962年に70歳で亡くなった際、その功績を称え、青梅市で2人目の名誉市民に選ばれました。
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11/28(土)21:00頃から29日(日)6:40頃まで、牛浜駅線路切換工事のため青梅線 拝島~青梅間のすべての列車が運休となります。詳しくはJR東日本八王子支社のホームページをご覧ください。大変ご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解・ご協力をお願いいたします。