癒しと季節を楽しむ、東京西エリア 青梅線・五日市線の旅

  • 中央線イラスト

青梅線・五日市線 沿線の匠

青梅線・五日市線 沿線の匠
2019/03/21

古くから織物の産地として栄えてきた青梅。おいしい水で醤油醸造を続けてきた老舗がある五日市。伝統を受け継ぎ、新たな技術を生み続ける営みが息づいています。

このエントリーをはてなブックマークに追加
青梅 Ome

江戸時代の技法継承し
希少な天然藍で染める優しく美しい色合い

工房併設のショールームに展示されている商品。

青梅の自然に囲まれた工房。

 青梅市街から少し離れた山間の地で、染めたての藍色の布をはためかせている藍染工房 壺草苑。平成元年に工房を立ち上げた村田徳行さんをはじめ、スタッフ7人が精を尽くしています。

 同工房の染色方法は、日本の藍染の黄金期である江戸時代を中心に行われていた、天然藍灰汁醗酵建。蓼藍という植物の葉を乾燥・発酵させた「蒅」という原料に、木灰、石灰、ふすま(小麦の外皮)、それに水を加えて発酵させ、1週間ほどで染液を作っていきます。化学薬品を一切使わず、自然界からとれる原料のみを用いており、毎日の手入れが必要で手間暇がかかるため灰汁醗酵建の藍染製品は希少。ただ、天然藍にしかない身体や地球への優しさ、そして何よりも色合いの美しさから、日本のみならず世界に同工房のファンは広がっています。

ショールームに展示されている色鮮やかな洋服。

  • 珍しい藍染の帽子も展示・販売されています。

  • 独特の風合いが美しい手ぬぐい。

  • ニット地を染めた洋服もあります。

  • さまざまな模様に染め上げた布で作った小物も。

爽やかな雰囲気のストール。

  • 幾何学模様のように染まったトートバッグ

  • 縞模様がおもしろいバッグ。どれも世界に一つしかない染模様。

工房兼ショールームの外観。

雰囲気のある看板が目印。

 工房にはショールームも併設。伝統的な技法と、現代のファッションが融合した作品を展示・販売しています。事前に予約すれば、藍染を体験することもできます(おてがるコース1600円~、金~日、祝日10時と13時~1日2回)。

晴れた日は工房の外に染めたばかりの糸や布が干されています。

  • 工房内で作業をするスタッフ。

  • 手を藍色にしながら作業にいそしんでいます。

希少で繊細な藍で糸を染め上げています。

工房長 村田 徳行さん
「伝統技法に現代のファッションを融合させた品々をぜひ見に来てください」

藍染工房 壺草苑(こそうえん)

●JR青梅駅から徒歩約20分、タクシーで約5分 10:00〜18:00 火曜定休

☎0428-24-8121
https://www.kosoen-tennenai.com/

青梅 Ome

使えばわかる品質の良さ
愛され続ける老舗タオルブランド

国内最大の広さと品ぞろえを誇るホットマン青梅店。

交通量の多い通りから外れた細い道にありながら、ひっきりなしにタオルを買い求める人が訪れています。

 絹織物製造業として約150年前に青梅で創業し、タオル専門メーカーとなって半世紀以上にもなる老舗ホットマン。製造から販売まですべての工程を自社で行うことができる、国内唯一のタオル専門ブランドです。

 品質にこだわる同社では、原材料となる綿の厳選から始まり、高い技術を持った職人が丁寧につくり上げていきます。「毎日使うものだからこそ」との思いから、薬剤に頼らない独自製法による安心安全な商品づくりにこだわっています。

 近年注目を浴びているのは、非常に吸水性の高い商品「1秒タオル」。厳密な認定基準をクリアした商品のみを認定しているもので、同社が積み重ねてきた技術が結集したタオルです。

 直営店は北海道から九州まで74店舗(2019年2月時点)あります。本社・工場に隣接する青梅店は国内最大で、幅広いラインアップを用意しています。

  • タオルへのこだわりを語る代表取締役社長の坂本将之さん。

  • 高品質で安心安全な素材を使っているため、誕生祝いにも人気。

  • プレゼントに人気のイニシャル入りのタオル。

  • 着心地の良いパジャマも販売されています。

出産祝いに人気のラインアップ。

代表取締役社長 坂本 将之さん
「品質には自信があります。実際にお使いいただき良さを体感してください」

青梅 Ome

ドイツ伝統織りの様子を見学も

シェニール織りのタオルの製造過程を見学することができます。

ホットマンファクトリーショップ青梅の外観。

 ホットマンはドイツ伝統のシェニール織りを受け継ぎ、今もその伝統的な製法でこだわりの生地づくりを行っています。

 糸選びから始まり、その糸を色落ちしにくい特別な方法で染色。モール状に仕立てた糸を繊細な手作業で一本一本織り込み、温かみのある美しいタオルを作り続けています。

 ホットマン青梅店から歩いて2分ほどの場所にあるファクトリーショップ青梅では、シェニール織りタオルを手作業で織る様子を見ながら、商品を買うことができます。

  • シェニール織り専用の糸を手作業で織り込んでいきます。

  • 繊細に織り込まれた温かみのある美しいシェニール織りタオル。

  • シェニール織りで仕立てた花柄のバッグ。

  • モダンなデザインのシェニール織りのバッグ。

ホットマンファクトリーショップ青梅では、シェニール織りの商品を中心に展示・販売しています。

ホットマン ファクトリーショップ青梅

●JR青梅駅から徒歩約20分、タクシーで約5分 10:00~12:30、13:30~16:00 日曜祝日、GW、夏季、年末年始休業

☎0428-24-9142(青梅店と兼用)
https://hotman.co.jp/archives/shoplist/factoryshopoume

ホットマン感謝祭の情報はこちら

武蔵増戸 Musashi-Masuko

昔ながらの伝統製法を守り続ける木桶で熟成させた、老舗醤油店の名品

 秋川渓谷の入り口にある創業111年、醤油造り一筋の老舗「近藤醸造」。創業者である近藤五郎兵衛の「五」をとった銘柄「キッコーゴ(亀甲五)醤油」は添加物の入った近代的な醤油造りに対し、100%の国産丸大豆、小麦を使い、時間をかけて木桶で熟成させていく、伝統的な製造方法を守ります。昔ながらの深い味わいを持ち、地元で愛され続ける一品です。

醤油造り、伝統の技を見学併設した直売所でお土産品も販売

 近藤醸造では、電話での完全予約制で工場を見学(無料)することも。古き良き伝統の技を、体感することができます。工場の隣には、各種自社商品を販売する直売所も併設。見学の後にお買い物も楽しめます。

代表取締役社長 近藤 寛さん
「めんつゆやソース、みりんなど調味料もございます。ぜひ一度ご賞味ください」

近藤醸造

●JR武蔵増戸駅から徒歩約15分 直売所:9:00〜19:00 年中無休(1月1日から1月4日まで休業)

☎042-595-1212
https://www.kondojozo.com/

このページの情報は特に記載のない限り2019年3月現在のものです。●料金、営業時間、定休日などは変更になる場合がありますので事前にご確認ください。●交通機関・徒歩などの所要時間は目安です。●掲載の写真・マップ・イラスト等はすべてイメージです。●イベントは内容・期間などが変更される場合がありますので事前にご確認ください。●花の見頃は気象状況に左右されますので、お楽しみいただけない場合もございます。